












1378.04.日 天授二二年卯月日
熊本県菊池市龍門字寺尾野 大円寺跡参道入口
凝灰岩製
熊本県菊池市龍門字寺尾野 大円寺跡参道入口
凝灰岩製
塔高;220.0
基礎1段目幅;約59.0 基礎1段目高;12.5
基礎2段目幅;54.0 基礎2段目高;9.5
基礎3段目幅;49.5 基礎3段目高;9.5
基礎4段目幅;44.5 基礎4段目高;9.0
基礎5段目幅;39.0 基礎5段目高;8.0
基礎6段目幅;33.5 基礎6段目高;6.0
基礎高;54.0
塔身幅;31.0 塔身高;26.5
笠軒下2段目幅;41.5 笠下1段目高;7.5
笠軒下1段目幅;45.5 笠下1段目高;7.5
笠軒幅;54.5 笠軒厚;9.0
笠上1段目幅;49.0 笠上1段目高;10.0
笠上2段目幅;43.0 笠上2段目高;7.5
笠上3段目幅;37.0 笠上3段目高;8.5
笠上4段目幅;30.5 笠上4段目高;7.0
笠上5段目幅;24.5 笠上5段目高;7.5
笠高;64.5
笠露盤付隅飾高;23.0~24.5
伏鉢幅;21.5 伏鉢高;7.0
請花部隅飾下部側面幅;13.5 請花部隅飾上部幅;20.0 請花部隅飾最大幅;21.0
請花部高;9.5
刹九輪下部径;17.5 刹五輪目径;18.5 刹9輪目径;17.5
請花部隅飾下部側面幅;14.0 請花部隅飾上部幅;20.5 請花部隅飾最大幅;21.5
請花部高;9.0
宝珠下部径;15.0 宝珠最大径;19.5 宝珠高;14.5
相輪高;75.0
基礎1段目幅;約59.0 基礎1段目高;12.5
基礎2段目幅;54.0 基礎2段目高;9.5
基礎3段目幅;49.5 基礎3段目高;9.5
基礎4段目幅;44.5 基礎4段目高;9.0
基礎5段目幅;39.0 基礎5段目高;8.0
基礎6段目幅;33.5 基礎6段目高;6.0
基礎高;54.0
塔身幅;31.0 塔身高;26.5
笠軒下2段目幅;41.5 笠下1段目高;7.5
笠軒下1段目幅;45.5 笠下1段目高;7.5
笠軒幅;54.5 笠軒厚;9.0
笠上1段目幅;49.0 笠上1段目高;10.0
笠上2段目幅;43.0 笠上2段目高;7.5
笠上3段目幅;37.0 笠上3段目高;8.5
笠上4段目幅;30.5 笠上4段目高;7.0
笠上5段目幅;24.5 笠上5段目高;7.5
笠高;64.5
笠露盤付隅飾高;23.0~24.5
伏鉢幅;21.5 伏鉢高;7.0
請花部隅飾下部側面幅;13.5 請花部隅飾上部幅;20.0 請花部隅飾最大幅;21.0
請花部高;9.5
刹九輪下部径;17.5 刹五輪目径;18.5 刹9輪目径;17.5
請花部隅飾下部側面幅;14.0 請花部隅飾上部幅;20.5 請花部隅飾最大幅;21.5
請花部高;9.0
宝珠下部径;15.0 宝珠最大径;19.5 宝珠高;14.5
相輪高;75.0
基礎は、6段を1石で造り出す。最下段は、土中に埋まっている。最下段を最大厚にして、2段から4段はほぼ同じ厚み、5段目を少し薄くして、6段目は最下段の半分以下でかなり薄めに作る。基礎1段目幅約59センチに比べて、厚めの段を重ねて、背が54.0センチと高すぎる作りで基礎としての安定感を欠いている。これは6段式基礎を持つ鹿本型宝篋印塔に一般的に見られる傾向である。特に、6段目基礎幅と塔身幅に2.5センチの差しか取られていないために一層その感を強くしている。
塔身は、幅より高さを4.5センチ小さくしている。これは、鹿本型宝篋印塔々身に一般的に見られる傾向で、6段式基礎の造形的不安定さを緩和するためと考えられる。塔身と笠軒下2段は1石で作り出している。
笠は、軒幅を基礎1段目幅より4.5センチ小さく作る。軒下2段を塔身と1石、軒から上5段と隅飾を1石と分けて作られている。軒と上1段目だけは他より少し高く、軒下2段と軒上2段から5段目は、ほぼ同じ高さにしている。笠軒幅に比べて、比高が随分高く、縦に細長い作りになっている。そのため、基礎高より10.5センチ高くなり、笠下端幅が基礎上端より8.0センチ大きめに作られて塔身に乗っているため上部が重く感じられる。
笠隅飾は、九州様式の露盤付縦3弧。軒幅の3分の1の大きさで、高さも幅と同じ寸法で、かなり大き過ぎる作りになっている。側線は、直立したものや直線で少し外に開いたものがあり一定しない。
隅飾縦3弧は、通常の宝篋印塔式の平面を3弧にしたものとは異なっている。弁が明確に縦長の3個に区分されており、隅の大きい縦長の1葉に少しずつ小さくした2葉、3葉を外から順に重ねた形になっている。隅飾の上面から見ると、各葉はそれぞれ独立しており、隅飾全体が、5葉で構成されていることが解る。内反りの小葉は無いが、雲岡石窟に見られる層柱上部や石塔相輪の請花部に使用された椰子の葉状隅飾の原型に近く、それを意識して具体的に表現されたものと思われる。このことは、九州様式石塔に使用されている平断面四角の相輪請花部が平断面丸の蓮台とは異なるものであり、宝篋印塔笠隅飾と同義の隅飾で構成されていることを理解して作られていることを示している。
相輪は、伏鉢、請花部、刹9輪、請花部、宝珠で構成される。露盤は無いが、笠の最上段を露盤に見立てた作りになっているように思われる。
伏鉢は、四角の大面取に近い角張った断面をしている。
請花部は、断面四角、隅飾1弧、間弁1葉。間弁1葉は、蓮弁に近い形にして独立したものを中央部に当てはめた、独特の構成になっている。
刹は断面丸で9輪。1輪目と9輪目の径がやや小さく、4輪から8輪を最大径にしたエンタシスにする。
上部請花部は、下部請花部と同じ意匠。
宝珠は、頂部をわずかに尖らせ、曲線はやや弱くなっているが完好な形をしている。
全体に、傷みが少なく、造立当初からの部材が揃った完形塔である。塔形は、6段式基礎と軒上5段の笠が幅に比べて高過ぎ、笠隅飾も大きく、相輪も太く大きく作られているため、全体に細長で、しかも笠から上が重く見えて安定感に欠ける。
銘が塔身の1面、右端に1行彫られている。
塔身は、幅より高さを4.5センチ小さくしている。これは、鹿本型宝篋印塔々身に一般的に見られる傾向で、6段式基礎の造形的不安定さを緩和するためと考えられる。塔身と笠軒下2段は1石で作り出している。
笠は、軒幅を基礎1段目幅より4.5センチ小さく作る。軒下2段を塔身と1石、軒から上5段と隅飾を1石と分けて作られている。軒と上1段目だけは他より少し高く、軒下2段と軒上2段から5段目は、ほぼ同じ高さにしている。笠軒幅に比べて、比高が随分高く、縦に細長い作りになっている。そのため、基礎高より10.5センチ高くなり、笠下端幅が基礎上端より8.0センチ大きめに作られて塔身に乗っているため上部が重く感じられる。
笠隅飾は、九州様式の露盤付縦3弧。軒幅の3分の1の大きさで、高さも幅と同じ寸法で、かなり大き過ぎる作りになっている。側線は、直立したものや直線で少し外に開いたものがあり一定しない。
隅飾縦3弧は、通常の宝篋印塔式の平面を3弧にしたものとは異なっている。弁が明確に縦長の3個に区分されており、隅の大きい縦長の1葉に少しずつ小さくした2葉、3葉を外から順に重ねた形になっている。隅飾の上面から見ると、各葉はそれぞれ独立しており、隅飾全体が、5葉で構成されていることが解る。内反りの小葉は無いが、雲岡石窟に見られる層柱上部や石塔相輪の請花部に使用された椰子の葉状隅飾の原型に近く、それを意識して具体的に表現されたものと思われる。このことは、九州様式石塔に使用されている平断面四角の相輪請花部が平断面丸の蓮台とは異なるものであり、宝篋印塔笠隅飾と同義の隅飾で構成されていることを理解して作られていることを示している。
相輪は、伏鉢、請花部、刹9輪、請花部、宝珠で構成される。露盤は無いが、笠の最上段を露盤に見立てた作りになっているように思われる。
伏鉢は、四角の大面取に近い角張った断面をしている。
請花部は、断面四角、隅飾1弧、間弁1葉。間弁1葉は、蓮弁に近い形にして独立したものを中央部に当てはめた、独特の構成になっている。
刹は断面丸で9輪。1輪目と9輪目の径がやや小さく、4輪から8輪を最大径にしたエンタシスにする。
上部請花部は、下部請花部と同じ意匠。
宝珠は、頂部をわずかに尖らせ、曲線はやや弱くなっているが完好な形をしている。
全体に、傷みが少なく、造立当初からの部材が揃った完形塔である。塔形は、6段式基礎と軒上5段の笠が幅に比べて高過ぎ、笠隅飾も大きく、相輪も太く大きく作られているため、全体に細長で、しかも笠から上が重く見えて安定感に欠ける。
銘が塔身の1面、右端に1行彫られている。
「天授二二年卯月日蓮忍」
これにより、南北朝時代末期に蓮忍により造立されたことがわかる。ただ、銘が簡潔すぎるため、造立の目的や蓮忍が勧進僧か施主、供養される側の人物なのかはわからない。
6段式基礎宝篋印塔は、
川西宝篋印塔残欠(正和三年、1314)熊本県山鹿市菊鹿町下内田字川西
が初現と考えられる。6段式基礎、塔身、笠軒下2段、軒、上1段、露盤付縦3弧隅飾を2個残して、他は欠失している。現高約265センチで、欠けている分を復元すると4メ-トルに近い大きな塔である。基礎各段、塔身、笠も軒を含む1段1石の11石で積み上げ、隅飾も1個ずつ別石で作って組み合わせた特殊な構造になっている。
相良寺宝篋印塔残欠(文保三年、1319)熊本県山鹿市菊鹿町相良370相良寺
がそれに続き、川西塔とほぼ同じ大きさである。別石を積み上げた基礎6段、塔身、露盤付縦3弧隅飾が1個、相輪下部の露盤、伏鉢、請花部が残っている。
文保三年からは59年の差はあるが、この2基に次ぐ紀年銘を持ち、しかも完形塔で、完形塔の少ない鹿本型宝篋印塔の基準作として重要な位置を占めている。
参考文献;『九州の石塔上巻』(多田隈豊秋著 西日本文化協会 S.50.8.1.)
2011.05.14.調査
調査協力;A.I.
調査協力;A.I.
-----
EXTENDED BODY PRIVATE:
