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1330.01.27.  元徳貮年正月廿七日


奈良県天理市柳本町 竜王山中腹


花崗岩製





現高;200.0センチ


像高;153.0





 奥の院は、長岳寺の背後にある竜王山の中腹にある。


 不動明王立像石仏は、身光背を火焔光にする。表面全体に火焔を薄肉彫し、周辺は、凹凸を付けて火焔状に加工する。頂部は尖らせるが、内に反らせ、少し被るようにして左右対称にはせず、右上方に向かって火炎が燃え上がるような動的な表現をしている。


 像は、丸彫に近い厚肉彫。少し腰を捻って立つ。右手に利剣、左手は下げて羂索を持つ。剣は、大振りで厚く浮き出させる。裳裾、腰紐、羂索は火焔の動きに合わせたように同じ方向の風にたなびくような動きを示している。頭部、体躯、腕、裳裾から出た脚は、丸みの有る写実的な表現である。頭部は、頭頂に小蓮華座を載せ、髪を左肩に垂らし、左目半眼、口は上下に歯を出しているように見える。胸に瓔珞、その他臂釧、腕釧、足釧も明瞭に彫り出す。足元は、半円状にせり出しているが、下部は土に埋まっており、形状と側面の彫刻などは確認できなかった。


 同所、不動石仏の右前方に勧進碑がある。縦長長方形の上部に低い山形を加え、碑面一杯に長方形龕を薄く彫り込み、中に銘を陰刻する。





「同心衆教行房寂禅房光房」


「智禅房禅〇」


「大勧進」


「忍宗房乗圓」


「元徳貮年庚午正月廿七日」





 鎌倉時代末期の紀年銘と不動明王石仏の時代様式とが合うことから、この勧進碑は不動明王石仏のものと考えられている。





参考文献;『石仏山の辺』(太田古朴著 綜芸舎 S.45.01.10.)










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