さっきまで、外国人ののど自慢番組とフィギアスケートのエキシビジョンを行ったりきたりして観ていました。

外国人ののど自慢の方は、前にも観たことあるが、なんだか泣ける。
優勝したのはイギリス人の男性。ブリティッシュロッカーのノリでバラードを歌ったのだが、私にはアクが強すぎに感じられました。
イタリアの女性とかアルゼンチンの男性の方が良かった。
この番組見るたびに、JPOPは中々良いなと思う。
最近では、日本では知られていないが、ヨーロッパでは人気のある日本人ミュージシャンは山のように居る。
彼らの特徴は、別にわざわざ全て英語で歌を歌っているのではない。

フィギアは、好きな選手だけ選んで観た。
村上佳菜子と真央ちゃんと高橋大輔。
真央ちゃんと高橋大輔は、もうスポーツと言うより芸術。
フィギュアスケートをスポーツとしてみると、難しい技を沢山こなした方が当然得点は高い。しかしアクロバットな技は凄いと思うが、泣ける程の感動はない。
2人とも世界の頂点に立つにふさわしいと思う。
村上佳菜子ちゃんも、本当に踊りが上手くなった。
いつも思うのだが、みんなコーチが一緒。
つまり、皆、同じ場所で日頃練習しているという事か。
近くに世界のトップ選手というお手本がごろごろしている環境が選手のレベルアップに繋がっているという事なのだろう。
かつて、日本人選手は、手足が短くてどうしても芸術性の表現において不利と言われていた。
手足の長い真央ちゃんはともかく、高橋大輔選手は決して体格に恵まれてはいないがどうしてカッコいい。
自分が日本人であるからかも知れないが、最近、東洋人の方がかっこよく感じるのは気のせいだろうか。
一つ心配なのは、真央ちゃんの表情。
とても無理をしてるのがひしひし感じられる。笑っても心から笑っていないのがとても気になる。

2つの番組を観て、日本も捨てたもんではないなと思う。
世界中が日本をいや日本人を認めている。

世界に認められる日本人の共通点に皆さんは気が付いているだろうか?
その共通点とは、文部科学省の教育から外れた分野から生まれた人材であること。
(スポーツ選手であれ、建築家であれ、料理人、デザイナー、ミュージシャンそれからヲタクも。)
それと強烈な個性と万人に向けてそれをさらけ出す力である。個人と社会とのガチンコ勝負。
この社会と個人の間には、身分も肩書きもなにもない、個人の体と精神が体現するパフォーマンスに対して感動し、ただただ素直に称賛するのである。

こうした日本人が生まれるためには、それぞれの個性を生かし育てる環境が必要である。
個性を尊重し、様々な生き方を許容するには、社会そのものの多様化が必須である。
働き方、結婚のスタイル、子育ての仕方・・・全てにおいて。
(多様化すれば、引きこもりも減る)

かつて、私が若い頃には、もっと個性が尊重され多様化を認める社会が到来することが期待されていたし、当然来るものと思っていた。
社会はその方向に進歩すると疑いもしなかった。
いやもしかしたら皆まだそうと思っているのだろうか?
今、時代は確かに逆行を始めている。

国民が個性を持ち、多様性を持つことを良しとしない人達がいる。
それは、身分と肩書きでしか自分の存在価値を示すことの出来ない人達である。
専門家の肩書きをもった無能の人達である。
さらにはその肩書きや身分をひたすら求めることを義務付けられる若者とそれを強要する親。
大企業務めか公務員になることだけが真っ当な道と信じて疑わない人達。

(みんなの党と自民党が、前政権下で提案した公務員改革法案を是非、この政権下で実現して頂きたい。
これは高級官僚の任期を制限するという画期的なものである。
ちなみは私は、国会議員や高級官僚が高給を取ることになんの文句もない。
医師が高給を取ることも同様である。逆にもっと高給を取らして、その代り他業界との繫がりを厳しく制限するべきである。
薬品の治験も、治療法の開発も国費でやれば良い。そして国際的にみてもPMDAの専門家は少なすぎる。
その為には国民は喜んで税金を払う。単純に減らせば良いと言うものではない。
国費で医師を育成するのも良いと思う。
その代り利益相反は徹底的に禁止すべきである。)

これから、大企業に勤めるサラリーマンはごく一部のエリートだけになるだろう。
こんなにサラリーマンの多い歪な社会は、そもそもこの日本だけである。
逆に公務員は増えるという予測をする人もいる。それは逆を言えば管理社会の到来を意味する。
そうなれば経済は必ずジリ貧である。公務員は何も生み出さない。

デフレ脱却とか少子化対策とか政治家は盛んに言っているが、小手先の手段でこの危機は乗り切れまい。
生産性の低い既得権層(身分で生きている人々)から既得権を奪い、民間にある本物の力を引き出すことに全力を尽くすことである。
金自体は余りに余っているのだから。

これからも、高橋選手や真央ちゃんが生まれる土壌を守らねば、第二第三の真央ちゃんは現れなくなってしまう。
だれも幸せにしない今のシステムの先に未来の真央ちゃんは居ない。