ある方からメールを頂いた。

息子さんを自死で失い、裁判で責任を問うたが、残念ながら敗訴してしまった方である。
内容を教えて頂いたが、デタラメな治療はもちろんだが、司法の問題も再認識させられた。

この事例もまた直前にジプレキサの処方を受けている。

やはり起きられないと母親に訴えている。
正確には「ベットに居たい」といっているのだが、それは起きられないのである。
ジプレキサが完全に遮断するヒスタミンは覚醒のモノアミンである。

また医師は、うつ症状を訴えるこの患者に元気が出る薬としてジプレキサを処方している。
また、メジャーの薬を安易にころころ変えている。
メジャーの切替時には慎重な観察が必要である。適応名が同じでも、内容は全然違う。

自死事例で思うのは、自死には衝動的な自死(よく言われる抗うつ薬のアクティベーションシンドローム)に加えて、病気が治らないことに絶望し死を選ぶ事例があるということ。

こうした自死事例の因果関係を証明するのは至難の業だ。
処方している側も良くわかっていないものを、被害者に証明せよと言っているようなものだから。

個別の事例は証明不能でも、大規模調査を行えば判明する事実がある。

抗うつ剤の自死関連の副作用で一番まともな調査は、先日お伝えしたFDAでの抗うつ薬承認時の治験データのメタアナリシスである。
読者の皆様にはこの事実を広く伝えて頂きたい。

抗うつ薬を服用した60~100人に1人が自殺行動(希死念慮ではない)を起こす。
若い世代ではそのリスクが2倍から3倍に増す。
つまり、子供に抗うつ剤を投与したなら、20人~33人に1人自殺行動をする。


これが一番エビデンスのある事実である。

自死と向精神薬との関連はもはや明白です。

また自殺の衝動性を抑える、元気が出る薬としてリスパダールやジプレキサを投与することに何のエビデンスもない。ジプレキサの(双極性障害の)うつ症状への適応を取った際の治験データに元気が出るような作用はない。逆に薬物相互作用で過鎮静に追い込み、さらに患者を追い込む。抗うつ薬と非定型抗精神病薬の併用は先日書いたようにほぼメリットはない。

PMDAに報告された自死関連副作用も参照ください。自死の副作用が、抗うつ薬だけの問題でないことがわかるでしょう。

アレンフランシスは、うつ病治療が失敗したから、双極性障害が増えたのだと言っている。
欧米の副作用報告の基準は、ある薬を飲んだ後に発生した事象は全て副作用報告の対象である。
その前提のもとで、大規模調査が必要です。

もうやらないというのは、隠蔽工作とみなされます。

個別の因果関係は証明できずとも、統計が証明する事実関係は明白である。
こんなことを書くと統計は信用できないなどという方が現れるかも知れない。そういう人に言っておきたいのは、薬の認可の為にやっている治験データの方がよっぽど恣意的な統計だという事です。

そう言えば、また炭酸リチウムの注意喚起がまた出されました。
ちゃんと血中濃度を測れというものです。
1度出されて今度は2度目です。2度目が出されるというのは、1度注意喚起したにも関わらずPMDAに被害報告が来ているという事ですね。

その注意喚起をリンクしようとしたら、PMDAはこうした情報を一般市民が使う事を禁止しています。医療関係者のみにしか見せたくないと宣言しています。
使ったら罰則すると脅していますが、何を根拠にそんなことをいうのでしょう。
やましいことでもしてるのでしょうか?直ぐに撤回して頂きたい。

皆様の取材協力をお願いします。

1.PSWの方で、こうした問題のアンケート調査を受けて頂ける方を募集しています。
大学の研究の基礎データ収集の為です。可能な方は連絡会までお知らせ頂きたい。

2.また、TVで多剤大量処方の取材を受けて頂ける方も募集しています。

3.さらに、企業の産業医から精神科に繋がれ、悪化した事例で取材を受けて頂ける方も募集します。

4.リチウムで健康被害を受けた方の証言も募集します。


精神医療問題を学ぶセミナーin福岡
http://ameblo.jp/sting-n/entry-11361649852.html
皆様の参加をお待ちしております。

精神医療被害連絡会無料メールマガジン
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連絡会会員でない方も購読頂けます。