向精神薬の副作用の被害を議論する前提として、この数字を良く考えねばならない。

医薬品添付文書の記載で、副作用の項には、
副作用発現率5%以上、1%以上、0.1%以下などという記載がある。

5%の出現率の副作用なら100人に5人。
1%の出現率の副作用なら100人に1人。
0.1%の出現率の副作用なら1000人に1人。

の副作用が発現するということだ。
当たり前のことだが、副作用被害者は必ずいるということ。
いや、居なければおかしい。

自殺の副作用も同様だ。

次は、パキシルの添付文書中の自殺企図発現頻度の記載である。

3.
海外で実施された精神疾患を有する成人患者を対象とした、本剤のプラセボ対照臨床試験の検討結果より、大うつ病性障害の患者において、プラセボ群と比較して本剤投与群での自殺企図の発現頻度が統計学的に有意に高かった(本剤投与群3455例中11例(0.32%)、プラセボ群1978例中1例(0.05%))。なお、本剤投与群での報告の多くは18~30歳の患者であった。(「重要な基本的注意4.」参照)

つまり、0.32%の患者、SSRI服用者100万人中、3200名は自殺企図の副作用が出ると書いてあるのだ。

公式に、3200人の副作用自殺がありうるということである。
ここでもう一度、SSRI発売以降の年代別自殺率のグラフを示す。

$八咫烏(やたがらす)-年代別推移
1998年を1とした増減率の推移。

添付文書に書いてあることとぴったり符合する。
もう決定的でしょう。
そして添付文書の記載を守らず、抗うつ剤を併用したりしてそのリスクはさらに増加している。

4月シンポジウムで正式に発表し、マスコミ監視のもと厚労省に正式に調査を求める。

抗うつ剤に自殺の副作用はつきもの、無いという議論は元々成り立たない。
製薬会社も3200人居る可能性を正式に認めているのだ。

英国で12000人の訴訟が起きたり、長期処方が制限されているベンゾジアゼピンに副作用や離脱症状が無い訳ない。
3環系抗うつ剤の心毒性も、バルビタールの依存や呼吸抑制も、SSRIの離脱もしかり。

ましてや、規定用量を遥かに超えた多剤大量や、安全性の確立していない(治験の行われていない)併用療法の場合、添付文書記載の副作用発現率を超える副作用が発現するのは当たり前。

このように、医薬品添付文書という正式文書の記載でも、副作用被害者は必ず居るのである。

その被害者を居ないものとして、うち捨てるこの国とはなんだ?それが医療か?
行政はいったい誰の為に仕事をしている。
副作用被害が隠蔽されるのは、国民の方を向いて仕事をしていない証拠である。

副作用報告制度が機能していないから、本当の被害者はどれほどいるか分からない。

ああ、書いてると本当にイライラする。

被害者の皆さん、精神医療被害連絡会に参加してください。
皆さんの怒りが足りません。

もう証拠は十分揃いました。