6.まとめ







・うつ病、睡眠障害などの早期発見キャンペーンにより、多くの人が精神科を受診するようになった。


・不必要な薬物治療が開始される。


・不必要な薬の長期処方により、耐性が作られ、薬が増量される。


・依存が進行し、さらに強いバルビツレート系の薬、べゲタミンが処方される。


・死亡







これが、精神科の処方薬による中毒で死亡に至る経緯です。







結果、年間1500人は、精神科の処方薬で亡くなっています。しかもこれは氷山の一角です。この数字は、東京都監察医務院で、解剖にまでに至った例から推測した数に過ぎません。そして、抗うつ剤の副作用による自殺は含まれません。







現在、明確になりつつあるのは、







・薬物治療の対象とならない多くの人が、精神科を受診し、薬物投与を受け、過剰診断され、処方薬の依存症に罹っている。


・その結果、処方薬の副作用による自殺、中毒死(1500人)など、処方薬に関与する死亡例が年間数千人に及ぶ可能性がある。


(精神病院内での事例は除く。)







という、恐ろしい事実です。









7.要望







 昨年辺りから、この問題は、少しだけ進展しました。


多剤大量処方についても、複数のマスコミでも取り上げられるようになりました。


 また、長妻元厚生労働大臣が、「薬漬け」と発言し、日本医師会の精神科医の理事より批判される事もありました。


また、厚生労働省でも、処方の実態を把握するため、30万人の処方データを解析する試みが始められました。その最初の成果として、一度、薬物療法を始めると薬が減らせない状況が、報告されました。さらに、過量服薬への取組(平成22年9月9日、厚生労働省)というレポートを出されました。







厚生労働省も、すでに薬物治療に頼らない治療が必要なことを認識していると言う事です。


 


 しかし、このレポートの中で、被害者および被害者家族としてどうしても許せない記述があります。過量服薬の原因として、患者が強く薬を要求するとか、薬を求めて複数のクリニックを受診するとの記述があります。あたかも、過量服薬が患者の責任であるかのような記述です。これは、結果であって原因ではありません。これに対しては、被害者として、厳重に抗議します。







そもそもの過量服薬の原因は、薬物依存にあります。そして、それは、違法薬物による依存ではなく、常用量、医師の処方薬による依存です。それは、享楽のために薬物を求めたのではなく、治りたいと思って受診した結果です。







処方薬依存は、国際常識を無視した長期の乱処方に第一の責任があります。


処方薬依存は、医原性の立派な病気であることを、まず認めて頂きたい。


 覚せい剤などの違法薬物犯罪で、一番罪が重いのは、その流通/販売者です。







政治家の皆さまへのお願い


 


この問題における、社会的損失は、計りしれません。


患者本人の人生を台無しにするだけでなく、その家族、企業に負担は及びます。







 直接、間接を含め、数百万人の労働力が奪われています。経済的にも、これは日本経済における重大な損失です。








この問題は、日本の国内問題です。厚生労働省も、一部の医師もこの問題に気がついています。日本の他の問題同様に、既得権、ビジネス権益の壁が大きく、なかなか改善に至りません。どころか、様々な圧力を受けている様子が伺われます。是非とも、政治主導のリーダーシップを発揮され、彼らを応援してください。







この精神医療による、過剰診断、薬物偏重治療、多剤大量処方を厳重に規制する事により、間違いなく、自殺者は、大幅に減ります。







1日でも早く、この薬漬け医療が、改められることを望みます。また、不幸にも、この薬漬け地獄に落とされた被害者の救済をお願い致します。









 また、先進国の中で、国立の薬物依存症の治療施設が無いのは、この日本だけです。政治家の皆さまには、是非ともその設立をお願いします。









以上