昨日は、議員さんに会いに永田町に行きました。




覚せい剤やMDMA等の絡む死より、精神科処方薬の絡む死がこれほど多いという東京都監察医務院のデータを提示して来ました。この件については、監督官庁に働きかけを行っていきます。




そこで、息子さんを練炭自殺で亡くしたというご婦人と出会いました。


まず驚いたのは、そのご婦人とご主人は、特別支援学校にお勤め(校長)ということでした。




息子さんは、リタリン依存症でした。




息子さんがリタリン依存になるきっかけは、車の中で、ご夫婦がした会話を聞いた事でした。


その時、ご夫婦は、最近耳にするようになったADHDとリタリンについて話をしたのだそうです。


その車で、息子さんは、ADHDとリタリンという薬の事を始めて知ったのです。




「僕、ADHDかも知れない、その薬飲んでみたい。」




息子さんはそう言ったそうです。




家族で、国立病院の精神科を訪れ、有名な精神科医に受診し、そして希望通りにリタリンが処方されました。




その後、息子さんは大学に進学し、家族とは離れて暮らし始めた。


家族の預かり知らぬ間に、リタリンは1錠/日から最後は6錠/日に増えていました。




あるとき、息子さんが、


「このままでは、僕はダメになる。薬を預かって欲しい。」


と言ってきたそうです。




ご夫婦は、その時、初めて、事の重大さに気がついたのです。




息子さんは、50錠近いリタリンを持ってきたそうです。


それは、処方された量の約半分で、残りの半分は、僅か2日程で無くなっていた。


息子さんの説明は、飲んだのと、怖くなって捨てたということだった。




別の病院に移り、リタリンの減薬を始めました。


半年で、1錠/日まで減薬したそうです。




けれど息子さんは、減薬の努力も叶わず、ネットに自殺の予告し、練炭自殺を遂げたということです。




ご婦人は、進学に対して口うるさく息子さんに強要したこと、


好きなことをやらせてあげなかったこと等を後悔していると仰っていました。




そして、今は、精神科にかかった事を悔んでいるということです。


かつての私と同じように、息子さんの死をどう受け止めてよいか分からないようです。




この話は、2つのポイントがあります。




一つは、日々、知的障害者の面倒を見ている特別支援学校の校長職にあるご夫婦の話だということです。


知的障害者に薬物治療が効かないことはいちばんご存じのはずの立場です。


そんなご夫婦でさえ、大人の発達障害という診断と薬を信じ、息子さんにリタリンを勧めてしまったということです。




もう一つのポイントが、息子さん自身が、『自分がADHDではないか』と自己診断し、精神科の門をたたいたということです。当時、大学受験に失敗し、勉強に集中できないことを悩んでいたようです。


大学受験に失敗したと言っても、関西で1、2を争うの難関の有名私大には合格しているのです。




医師のすべきことは、『息子さんは病気ではないと診断を下すこと』であったのではないでしょうか。




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