今、テーマで追い続けている精神医療。




最近のこの問題の展開をみていると、


精神医療の問題にとどまらず、社会が大きな潮流に巻き込まれていることに気が付く。




社会全体が、疲弊している。


その限界が近づいてきているのだ。




政治、教育、経済、医療、全てに限界が見えている。


この10数年間、限界は見えているのに誰も動こうとしなかった。




多剤大量処方に、救命の医師が声を上げた。


ついに限界を超えたのだ。




日本の最先端の医療グループに、僕の疑問をぶつける機会が得られるかも知れない。


(僕の疑問と言うより、数少ない良心のある医療者の意見といっても良い。)


これ以上の権威はもう日本にはあるまい。


この権威が、国民の健康を守るという本来の目的を失っていないことを願う。




今現在の感触では、この問題は思ったより早く決着が着く気がしてきた。


峠を越えたなら、物事は急速に進む。




その最先端の医療グループの支援を得られれば、もうマスコミも製薬会社も反論は不可能である。




欲しいのは、薬学的な見解である。


欲しいのは、投薬に関する守るべきルールである。




精神医療独自のものでは無くて、医療全体としてのもの。


精神医療も、医療であるなら、守ら無ければならないルールを示して欲しい。




先日の毎日新聞の多剤大量処方に対する救命の現場の医師のコメントは、


「薬理学的にあり得ない。」


である。




複数の精神科医の言葉として、


「常軌を逸脱している。」


である。




両方とも、これ以上ない最強の表現。


反論の余地など無い。




この言葉を受け止めなければならないのは、多剤大量処方する巷の精神科、心療内科の医師だけではない。


点数取りの為に、うつ病早期発見キャンペーンに乗っかった行政も、マスコミも同罪だ。




毎日新聞と厚生労働省は、明確に方向転換を始めた。


NHKも明確に方向転換をした。


毎日新聞には、久々にジャーナリスト魂を感じた。


経営的には、苦しい新聞であるが、この姿勢を続けてくれるなら、次の時代においてもその役割は与えられるだろう。




精神医療は、本来の立ち位置に逆戻りせねばならない。


その立ち位置とて、立派な立ち位置である。


社会のひずみを引き受けるという苦労の多い立ち位置であるがゆえ、尊敬されるべき仕事だと思う。




日本だけが、多剤大量処方を続けていることと、ビジネスの世界で日本が取り残されていることは、実は同根である。




この問題が解決されて行くなら、社会全体も改善されていくと思うのだ。




楽天的過ぎるだろうか?!