人嫌いの犬、猫。

最近は、あまり見かけなくなった酷く怯えながらゴミをあさる野良犬。


持って生まれた性格も確実にある。

(以前、西麻布のバーのビルの下で、同じ母猫から7~8匹の子猫が生まれたことがある。

僕が近付くとパーっと逃げるのだが、中に人懐っこい子が混じっている。

人を恐れる兄弟たちの中で、1匹だけ人と積極的に接しようとする子がいた。)


知人の六本木のホステスは、無類の動物好きである。


彼女に飼われた犬猫は幸せだ。

皆、持って生まれた寿命を全うできる。

狭い部屋の中で、一生暮らす事を幸せとするかどうかについては、異論のある人もおろうが、少なくとも彼女と犬猫の間には強い信頼関係(ラポール?)があり、ストレスの少ない生活が送れている。


その彼女のところに、心ない飼い主に捨てられたダックスが引き取られた。

今でも、人を噛むことがある。

ものの数日で彼女は、ダックスとの信頼関係の構築に成功する。


そのダックスを救ったのは、彼女の大きな愛情とそれによって築かれた信頼関係だ。


人間に虐待を受けた犬猫の様子をみると、

その委縮した性格や逆に攻撃的な性格が、過去の人間との関わりで生じた心の傷によることは容易に理解できる。


その犬猫を、人間に置き換えてみれば、わかりやすい。


そうすると、何だか少し、答えが見えてきた。