今日は、議員会館に行き、

国会議員に精神医療問題について説明に出かけた。


キチンと話を聞いていただき、官庁に説明を求め、場合によっては、国会で取り上げていただくことを約束頂いた。


そして夕方には、目の前で奥さんが飛び降り自殺をした彼がやって来た。


裁判の準備を手伝っている。

彼の苦しみを受け取り、一緒に考え、行動している。


今、立ち上げようとしている精神医療関係のNPOの活動の一つとしてだ。

東京から離れて暮らす彼に代わって、東京に住む僕が出来ることをする。


別れ際に、

彼は、僕に1万円を差し出した。

せめてもの気持ちですと。


僕は固辞したが、どうしても受け取って欲しいという。

そして、彼の為に動く資金としてありがたく受け取ることにした。


彼が去ったあと、その1万円をしみじみと眺めた。


IT社長をやってた頃は、一つの商談が100万~数千万の仕事をしていた。

だが、この一万円は、今まで受け取ったことのない種類の金だ。

注文書も請求書もない、結婚式のご祝儀でも、葬式の香典でもない。


純粋に、有難うと差し出された金。


こちらこそ有難う。

元気がでたよ。背中押された。


言うならば、肩書もなにも関係ないところで初めて稼いだ金なのだ。


実は、お金は後からついてくると、昨日、別のひとに言い放ったばかり。

そのときは、半分、自分に言い聞かせるつもりでそう言ったのだ。


その次の日にやってきた一万円。


そしたら、今度は、サルサマダムがたばこ1カートンプレゼントしてくれた。

お世話になってるからと。


一万円とたばこ1カートン。


これが、今日、僕についた値段。


心から嬉しい。