もうこれは、生半可な事態ではない。

来月の倒産は最悪の数量となるだろう。


元金融マンの自己破産もちらほら聞こえてきた。

ある金融系大手SI企業の役員に話を聞いたら、外注400名のうち300名の契約を打ち切ったそうだ。


うちの関連会社には、エンジニアから直接の求職のアプローチが殺到している。

エンジニアの派遣を仲介する会社からの電話は、もう迷惑電話と呼びたいくらいかかってくる。


僕の住むマンションのオーナー会社は、ORIXの支援を得て一息ついているが、その賃貸契約の保証会社リプラスが昨日とんだ。電話が掛かってきて、今後、その会社に家賃を振り込まないでくれとの連絡があった。

負債総額300億、そのうちの幾らがうちのマンションオーナーのものなのだろう。

油断ならないことになっている。


20年前のバブル崩壊とは、事情は全くことなる。

かつてのバブルは、いわば国民全体が参加したようなものだったが、今回のバブルは部分的ではある。

ここ数年で出てきた成金が真っ先に沈む。


低所得層は、もともと、昨年までの好景気の恩恵を受けていない。

弾けようにも弾けるバブルがない。

このアメリカ発の不況のあおりを受けるのは、ここ数年で成長した借金の多い新興企業だ。

銀行は、まだマトモな会社の融資金利もあげ、貸し渋りを加速する。


もともと堅い商売をしている会社は、不況の第一波のあおりは受けない。

もちろん、景気低迷による消費低迷のあおりはじわじわ受ける。

低所得層向けのゆとり返済でローンを組んだ低所得者の破産も確実に増える。

給料が上がらないことは、判っていたことなのに。


しかしながら、銀行には、お金がジャブジャブ余っている。先日書いたように貸出先がないのだ。


しかし、どうやら悪いことばかりでもないようだ。

一流企業の内部留保も凄い。

米国、欧州に比べ、比較的痛んでいない。

ここ数年の一人負け状態が、功を奏した感じ。

借金の無い優良企業の株価は上昇しそうな気配もある。


ここは政府の出番だ。

銀行に融資の判断力は無い。


今こそ、銀行に余るお金を回すときだ。

国による債務保証付き融資は、確実に景気を刺激する。

かかる額も小さい割りにGDPの押し上げ効果も高い。

(だからと言って、また公共工事のばら撒きをやってもらっては困る。)


かつての産業育成政策を復活させるのだ。

あくまで、民間企業の支援の形で。


上手くやると、日本が一人勝ちになる可能性だってある。

インフレは悪いことばかりではない。


もし、今の僕にお金があったら、

・製造業の株投資

・下落後の都心不動産

に突っ込む。

(投資は自己責任でお願いします。)