うつ病撲滅運動の一環で脳科学を調べていたらこんなのが出てきたので紹介しようとおもう。

(長いス。)


人間の欲を脳科学で分類すると次の1から5段階のレベルに分けるのだという。

(あまり根拠は明確ではないと記しておく。)


1レベル 生理的欲求

2レベル 安全安心の欲求

3レベル 愛情や所属の欲求(集団欲・序列欲)

4レベル 人から認められたいといった欲求

5レベル 理想とする自分になりたいという自己実現の欲求


大脳新皮質の前頭連合野が、理性をコントロールする部位で、ここは生まれてから徐々に発達していく部位らしい。この研究は、人間の理性のコントロール能力が、訓練や経験や教育で高められる事実を示唆している。

基本レベルの欲が強ければ強いほど、この大脳新皮質の前頭連合野が発達しやすいということらしい。

また、反社会的行動を起す人やうつ病になる人が、低レベルの欲求が満たされていない傾向があるという事らしい。


人間が、心身ともに健康的な生活を送るためには、段階的に欲を満たしながら、同時に理性のコントロール能力を高めながら成長していくことが必要と定義している。


愛は欲で出来ていると主張する僕にとっては、読んでお墨付きをもらったような気持ちになった。


僕なりに置き換えてみる。


基本レベル1は説明するまでもない。生きるための最低限の欲求。

レベル2は、住む家や保護者を求める欲求。将来の安定を求める欲求。

レベル3は、社会での居場所を求める欲求。仕事や結婚や仲間を求める欲求。出世したい。人より良い生活をしたいなど。

レベル4は、尊敬されたい。感謝されたい。

レベル5は、自律心を持って、自己表現が出来る。


勘違いしてはいけないのは、次のレベルに上がるには、下のレベルが満たされて居なければならないということだ。もちろん個人差は、大いにある。

個人により欲の強弱は、全く違う。もちろん大脳新皮質の前頭連合野が発達している人が偉いわけでもないだろう。ポイントは、脳がよく発達している(頭が良い)かどうかではなく、欲が満たされているか否かにある。


この理論を回りの人間に置き換えてみると非常に面白い。

あの人はどれが強くてどれが満たされていないか。


基本レベル1は、ある程度満たされないと人は生きていけない。

レベル2は、住む場所、子供にとっては保護者の存在があることか。

問題は、レベル3だ。

大体の日本人は、このレベル3の欲求に悩まされているのではないか。

このレベル3の欲が非常強くて、どこまでいっても満たされない人間がいわゆる強欲な人間になるのではないだろうか。

レベル4は、レベル5は、僕にはまだ語る資格なし。


苦情や愚痴の多い人と出会うと

ああ、この人は幸せじゃないんだなあ

と思う。言い換えれば、

満たされていないんだなあ

と思う。


他人のことを思いやれる人間は、レベル4以降のレベルだ。

(シツコイですが、他人を思いやる≒人に尊敬されたい、感謝されたいという欲)


子育てに理論を展開していけば、

1.2.3.を満たされた子供ほど、4.5.の欲が育ちやすくなる。

問題は、欲求と満足の繰り返しが、子供の脳の中で起きることだ。

その葛藤なくして、脳の成長は望めない。

ただ、与えるだけでは、おバカちゃんの出来上がりってことだろう。


1.2.3.の欲が小さくて、それが満足されると4.5.の小さな欲が生まれる。

これが、いわゆる善良な市民で、

1.2.3.の欲が異常に大きくて、4.5.にまで至らないのが、強欲な人だろう。

ならば、一代で大きな成功を収めた人物は、

1.2.3.の欲が大きくて、それが満たされて、大きな4.5.が生まれた人ということになる。

(アメリカのセレブが寄付するのもそういうことか。)


人は満たされて始めて幸せを感じる。

そこそこな欲の人間の方が幸せを感じやすいということだ。


欲の大きな人間は、頭が良くなるけれど、満たされない限り幸せは感じられない。


で、自己分析するならば、

強欲な人から、年齢とともに欲が減ったおかげで1.2.3.の満足度が増し、ほんのすこし4.5.に近づいた感じ。


ぐだぐだ、屁理屈を並べたが、

簡単に言ってしまえば、身の程をわきまえず、欲深い人間は一生幸せにはなれないって事です。


合掌。