取引先(顧客)のK氏が会社にやってきた。


ご尊父の葬式に送った花の礼を言いに。

葬式の時には、代表取締役の肩書きが役に立つ。

故人のことは全く知らないが、葬式のとき、偉そうな名前のついた花は、故人もまた喪主の息子、双方の株を上げる。


わざわざ、訪問して来てくれてのは、本当に感謝の表れなのだろう。


彼は、もと銀行の為替ディーラーだ。

今は、外資の情報ベンダーに勤務している。聞けば既に42歳。

容姿に問題なく、さらにスポーツマンだ。

彼が、一度も結婚することも無く、余っているのが全く持って不思議。


何故に結婚しないかなあとうちの役員を交えて話をした。


そんな話をしていると、役員が、僕が死んでも、マンションのローンも残らないし、もう残りの役割ないなあと言う。

彼もまた、本心じゃないだろうが、

「このまま、朽ち果てますよ。」という。


「役割なくなると死んじゃうよ。」

「だから、一生懸命役割捜してるんだよ。」


と僕が言った。


「訳ありで良いんだよ。沢山ニーズあるよ。」と僕。

「訳あり上等同盟でも作れば良いじゃないですか。」と役員。

「僕入りますよ。」とK氏。


で、訳あり上等同盟結成。

役員も子供が中学卒業したら参加すると明言。


まあ、訳あり一人あたり、月額20万くらいの予算が必要だ。

訳は訳でも、うつ病系はNG。

それ以外の訳なら大抵の訳はOKね。

まあ、それぞれ訳有りも人によって好き嫌いがあるからその辺は個人の自由で、

などと訳の分らない事を言い放った。


で。公募すると沢山来ちゃうからと、これは秘密結社とすることとなった。


訳あり(W)上等(J)同盟(C)。

略して 秘密結社W.J.C。


んーっ、もっと稼がないとダメだなあ。とK氏。


協力するから協力すべし。男の友情はこうでなくてはならぬ。


密かに、WJC会員募集中。

(取り合えず代表は私が勤めます。)


本気。