またも俺ならではのアホな事件が起きた
最近清掃業者が丁度俺の出勤時間に来るようになった
俺はその日、買い物をして自転車をいつもと違う場所に置いた
そして部屋にいると清掃業者が来て掃除を始めた
出勤時間が迫った16時ごろである

また俺の出勤時間に来たのかよと思いつつあることを思った
車を停めるには俺の自転車が邪魔だったはずである
いつもの場所なら問題はないんだが、
買い物から帰ってすぐに出るからと玄関側に縦に止めた
これだと自転車をどかさないと車は置けない

そしてそっと通路に出て下を見ると案の定自転車が動かされていた
別にそれでも普通に出て行けばいいんだが、
その自転車が俺のだと思われるのが嫌なのである
恐らくこんなとこに置いてるんじゃねえとムカついてどかしたはずである
しかも普段からこんな場所に置いてるのかと思うはずだ
だからそれが俺の自転車だと特定されたくないわけだ
そこでギリギリまで待ったが掃除が終わらず、本当の限界まで待つことにした
俺はいつも会社に着いたらクソをするので30分ぐらい前に着くようにしてる
だから本当のギリギリまでは余裕があるわけだ
そして掃除が終わって車が出る音がしたので部屋を出た

もちろんギリギリまでに終わらなかったら出るしかないんで、
どうせ会うなら普通に出たほうがいいんだが、
やはり自転車を止めたのが俺だと思われたくないんでギリギリまで待った
それによりクソをする時間がなくなり仕事中は結構きつい状態になってしまった

それはまあ我慢できたんだが遅れることによってもう1つ問題があった
それは俺が普段着替えてロッカーを出る時間以降に上がってくる社員がいるんだが、
その人に会いたくないのである
会いたくない人間ばかりで困るんだが別に嫌いとかではない
長いこと会わなかったので何となく会いたくないのである
その人とは結構仲がよかったんだが定年で契約社員になった

だから残業がなく早く上がるようになり会わなくなってしまった
そしてその人が上がってくる前にロッカーを出てトイレに入るため、
普通に出勤してる限りは絶対会うことはなかったわけだ
普通に考えると仲がよかったなら逆に会ってもいいじゃんと思われそうだが、
仲がよかったからこそ逆に会うのが気まずいのである
ちょくちょく会えば別だがもう何年も会っていない
だから会ったら俺的に微妙なわけだ

しかし出勤時間が遅れたことにより会う危険性が生じた
向こうが休みならいいんだが俺のことである
間違いなく出勤のはずである
向こうは上がる時間が決まっているから、
遅れた時間に出勤すればほぼ間違いなく会うことになる

しかしその人がすぐに帰ってくれれば会わない可能性もある
どのくらいの時間ロッカーにいるのか分からないが、
いずれにしろこっちは迷ってる余裕はない
これ以上待ったら遅刻であり一か八か行くしかないわけだ
そして神様頼むと思いつつロッカーに入ったら・・・いきなり会って笑った
さすが俺である、すご過ぎる強運である
ロッカーに入った瞬間に目が合ったのである
もちろん向こうは何も気にしてないから普通に挨拶を交わしたが、
俺はなんでやねんかつやっぱりなという心境である
めでたく数年ぶりの再会である(笑)
しかし間が空くとなぜか気まずいのは俺だけだろうか

そしてその人はすぐに出て行った
つまりあと3分待ってれば会わなかったのである
本当に人生とは厳しいものである
それもこれも清掃業者がいるだけで外に出れないという俺の自業自得である
こういう意味不明の価値観は本当に直したいが、もう直らないだろう
会社の人間に素顔を見られたくないというのも相変わらずである

出勤してロッカーに誰もいないと今のうちにと恐ろしいスピードで着替える
とにかく早くネット帽とマスクをして顔を隠したいわけだ
帰りも同じである
一目散に着替えてロッカーを出て逃げるように会社を出るのである
誰にも会わず会社を出たら逃げ切れたような爽快感があるのである

だから知ってる奴がいたらそいつが出るまでトイレに隠れてて、
そいつが出た瞬間急いでロッカーに駆け込んでダッシュで着替えて逃げるのである
そういう奴に限ってロッカーで携帯を見たりして長時間いるので、
そいつのせいで30分ぐらい待つこともちょくちょくある
普通にお先にと言って上がれればいいんだが、それができないのが今の俺である

ロッカーに入る際も中に誰かいるか音と気配で確認するのはもちろん、
後ろから誰も来てないことも確認する
そして急いで着替えるわけだ
こんな生活がもう10年以上続いてるのである
これは会社を変えない限り続くだろう
そしてもう会社を変えるのは無理だろう

そしてもう定年まで10年を切った状態である
60歳で社会に放り出されてその後どうするのか自分でも分からない状態である
それはともかくこのまま行けばあと9年この生活が続くことになる
本当に困ったもんである
気軽に誰とでも会えた昔の自分に戻りたいものである

やはり恐ろしいほどのヒゲ面と薄くなった頭、
そしてシミだらけという3点セットが大きな要因である
最初に堂々と休憩室などで晒しておけばよかったのかもしれない
これが荷物の仕分けとか普段から素顔を晒してる仕事ならいいんだが、
食品製造会社ゆえ深いネット帽にマスクで顔の9割が隠れている
下手に普段隠れてるからいざ見られると恥ずかしいわけだ

だから年に1度の健康診断が最大の難所になるわけである
ここをいかに知ってる人間に会わずに乗り切るかが課題なのである
こんなことを考えながら生きてるのは俺ぐらいかもしれない
本当に劣等感の塊である
まあそういう人生を歩んできたわけだから、ある意味自然である
しかし外見に劣等感があると行動がかなり制限されてしまう

今更どうしようもないのでこのペースで定年まで続けるしかないのである
日々こんなことを考えてるわけだからそりゃ頭も薄くなるわけである