こんにちは
いつもお読みいただきありがとうございます🙇
今日は先日投稿した教室のTwitterの記事のリンクを貼り付けます♫
↓
https://twitter.com/stha1436/status/1671470877828071426?t=yXjeONXQMdmY-Iie2I8lFg&s=09
内容はこのメロディーにコード付けられますか?
です🧐
対象はプロのクラシックのピアニスト(志望も)の方々や指導者の先生方、コンクール参加者の方々
課題はこんな感じ
↓↓↓
メロディーに好きにコードを付けるわけですが、要はクラシックでいえばソプラノ課題、ジャズでいうとリハーモナイズです
ヤマハのグレードでいう所の演奏グレード4級3級ですね(5級はあらかじめコードネーム付いてます)
なぜクラシックのピアニスト(指導者)に向けてかというと、ジャズの世界ではコード付けるのは当たり前で皆そこで生きてるからです。
『へぇ~こんなコードも付くのか❗』とか、スタンダード曲はメロディーと基本的なコードは一応あるので、コードをいろいろ変える事でオリジナリティーを競っているわけですね
コードが変われば当然フレーズも変わってきます
しかし即興が事実上廃れたクラシックの世界では書いてあるものを分析することこそあれ、作曲家以外は自分でコード付けてみるなんて事はやりません
でも順番が逆で、自分でコード付けられるから分析も生きた分析になる、自分であれこれ弄れなきゃ絵に描いた餅
ということでクラシック音楽家を対象にしてツィートしてみましたが、予想通り反応薄い😓
おそらく『このメロディーにコード付けれるのが演奏する上で何の関係があるわけ?』
くらいにしか思われてないと思います
だからピアノの演奏講座やレッスンでもコードの話になんてならない
もしかしたらされている方もいらっしゃるかもしれませんが、クローズアップされない=重要と思われていない
のではないでしょうか?
先の課題に少し解説してみようと思います
1段目は Ⅰ→Ⅴ7の2転かⅣ或いはドッペルドミナント系のG#7やD7などもアリ(後で詳しく解説)→Ⅴ7→Ⅰ (転回形任意)
2段目はいろいろ出来、シンプルに付ければ
F#m/A┃Bm┃F#m/C#┃C#7
F#m/A┃Bm┃G#m♭/B┃C#7
更に細かく
F#m/A→F#7/A#┃Bm~
F#m/A→F#7/A#┃Bm→F#7/C#┃Bm/D→D#dim┃C#
上の3小節目のドッペルドミナントG#7の派生型がいろいろあり、メロディーとのぶつかりを考えなければ、第2転回形のG#7/D#やBm/D→D#dim、Bm/D→D7、Bm/D→D7♭5、Bm/D→G#7/B#、Bm/D→B#dim、Bm/D→D7/C、Bm/D→G#m7♭5/D
等々
いろいろな形があります
右手を左のコードに合わせて変えてよければ、左の配置は全て使えるわけです
①ルート(根音)を省いてその代わりルートを半音上げた♭9thを足す→Dimになる(普通の9thの場合もあり、その場合チャイコフスキーのピアノコンチェルトの冒頭の部分に出てくる、下の写真の2小節目の3拍目のようにm7♭5のような形になります。【D♭のキーのドッペルドミナントのE♭9からE♭を省いたGm7♭5】同じチャイコフスキーの交響曲にもよく使われています)
②第5音を半音下げる
ポイントはこの2点です。
ドッペルドミナントの第1転回形でルートを省略して第5音を下げた形で有名なのは幻想即興曲の35小節目の3拍目のコードですね
C#mのキーのドッペルドミナントD#7のベースをF##にして♭9thのEを足し、第5音のA#を半音下げてAにしています
ちなみにこのAはジャズのテンションの#11thのG##と同じ音になります
メロディーとの兼ね合いで合う合わないはありますが、このドッペルドミナント(時には普通のドミナントも)のバリエーションはクラシックの名曲には必ずといっていいほど使われています🧐
こういうのはジャズには殆んどありません
転回形としてはもちろん使いますがクラシックのベースの使い方とは意味合いが違い、こういう形は持ってこないのがほとんど
使っても、先の課題の例だとジャズの裏コードで有名な半音上のドミナント7thのD7くらい
この裏コード自体、元はクラシックの理論
でもジャズの理論書で説明されているのは見たことないです。限定進行音を共通に持っているから等々
ちょっとスッポ抜けてるんじゃないかなぁ?
と思いますね
よくクラシックとジャズは理論的に相入れないみたいな事を言う方いますが、そんなことないと思いますね
スタイルはいろいろですが、少なくとも機能和声をベースにしている以上、同じです
横道に逸れましたが他にももちろん、第1転回形のDimやⅡ度のドミナントの第1転回形とかありますよ、でもクラシックほど多様性はない
クラシックのようにいじってある場合は一気に表情豊かになり、複雑で難しくなります
ビル・エヴァンスのリハーモナイズを分析していると『あー、この人やっぱりクラシック的な複雑な転回形やコードの流れを使っているな』と感じます
このドッペルドミナントの変化形で分かりやすいのがコンチェルトのカデンツァの前の Ⅰ 度の第2転回形の前
ジャンジャンジャジャ~ン🎉みたいな所😆
必ずカデンツァの前にこの進行しているので調べてみてください♫
2段目は他にも
F#m/A→F#7/A#┃Bm┃G#m♭5/B→G#7/B#(B#dim)┃C#
or
保続音を使ったF#m/A→F#7/A#┃Bm┃F#m/C#→A dim/C#(G#7/C#)┃C#
のように変える事も出来ます
ジャズなどは更にC#7sus4(G#m7♭5/C#)をかませたりします
もちろんクラシックにもありますが…
少しずらしただけで違うコード進行の選択肢が次から次へ出てきます
この辺が面白いところですね🤔
そして3段目は1段目と同じように進み最後の小節で例えばⅣ度のドミナントの第3転回形F#7/E(或いはルートのF#を省いて代わりに半音上の♭9thを足したEdim)にして
4段目を
B/D#┃D7(D#dim)~
Bm/D┃D#dim(D7)~
のようにベースの変化させ、ドッペルドミナントの第2転回形の中で細かく変えるのもアリです
実際、名曲はそういった細かな変化で表情を変化させています
あと、例えば最後から2小節目の Ⅰ 度の第2転回の後にベースはC#のままドッペルドミナントのG#7やAdim(G#♭9からルートのG#を省いた形)を上で弾く事も出来ます
その後ドミナントのD♭7 or D♭9と続けるのもあり(ジャズも全く同じ手法)
そしてこういう作業に慣れてくると作曲家がどういう風に作ったのかが見えてきます
もちろん考えもつかない、スゴい事している所も沢山あり、そういう所はコードの専門家の作曲家の方々でさえ??なようですね
たまにハッタリで書いているのを見かけますが、全く説得力なく『あ~やっぱり作曲家でも分からないんだなぁ🙄』と改めて大作曲家の名曲の凄さに圧倒されるばかり😳
こういうハーモニーの変え方は、ジャズにそのまま転用出来るところがスゴい所
ハーモニーの頂点ビル・エヴァンスでさえ、基本は同じ
クラシックオソルベシでしょう❗❓️
それがこういう課題をこなすだけで身に付くんですよ😌
失礼ながらクラシックの演奏をしているプロのピアニストの方々はもちろん、愛好家の方々、ピティナ等のコンクール参加者の方々、
なぜこういった事に興味を持たないのか……
もちろんしっかり教えていらっしゃる先生方もいらっしゃる事とは思いますが、想像するにマイノリティーでしょう
書いてあるものを分析するだけでなく、自分がコードを付けられるようにならないと、使いこなせているとは言えないからです
実際こういったコード付けや即興を教えている現場で、クラシック演奏に活きていると実感出来るようになるのはまた別で、私はそこをリンクさせたいがために、ジャズをやってもらったり、分析しながらレッスンしたりしています
しかし、肝心のバリバリ名曲を弾いている方々は?
なかなか伝えるどころか、興味もなさそうですね😓
よ~く考えてみてください
ショパンやモーツァルト、ベートーヴェン、大作曲家達は今まで書いてきたような事を駆使して名曲を生み出したんですよ❗
表現したい感情を原動力に、コード、メロディー、形式を駆使して作ったわけです
『ショパンの気持ちになって演奏して』と言うなら、『ショパンがどういう感情でこのコードを使ってメロディーの和声音、非和声音はこう工夫して感情を表現したかったんだね‼️』
となるのが、より深い本当の教育なような気がします
どうか皆さん、少しでもコードの勉強に興味を持ってください♫
コードの知識を習得した時、曲の見え方、聴こえ方、次元が全く変わります
二次元から三次元へのステップアップ❗
そして作曲者、曲の凄さがより理解でき、とても親しい関係を築けるようになった事に驚くはずです
そしてそれが礎となり、個性的な解釈、演奏が出来るように必ずなると保証します
音楽は競争ではありませんが、他の人より優れた次元の違う演奏がしたい、コンクールでいい結果を出したい❗
コード付けの学習に興味ある方は
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