ホロヴィッツの貴重映像。①
以前に知人から教えてもらった、かなり前からアップされている動画ですが、ご存知ない方のためにご紹介します。
ホロヴィッツとプレトニョフが同じピアノを弾いている映像ですが、楽器が替わったんじゃないか、という程音が違います。
僕は両方とも生で聴いた事がありますが、場所も違えば楽器も違いますので、この映像のような比較は、露骨に差がわかります。
プレトニョフは非常に器用なピアニストで、よくホロヴィッツのレパートリーの曲などを、似たようなタッチや歌い回しで弾いてましたが、やはり本人の前では相撲をとらせてもらえません。というより、目が♥になってます。
僕も生で聴くまでホロヴィッツには全く興味がなく、その知人にチケットを譲ってもらい、なんとなく出かけたわけです
。
当時、ポリーニやアルゲリッチ、ツィメルマン、ポゴレリッチ等がバリバリの頃の状態を聴いていたわけですが、ホロヴィッツを生で聴いた時はあまりの衝撃で、同じ時代を生きる事が出来、同じ空気を吸えるだけで幸せだと思い、笑ってピアノを辞めようとさえ思いました。不覚にも演奏会後、追っかけまでして握手してもらい、有頂天になって帰ってきたのを覚えてます。
よくホロヴィッツはあのピアノだからあの音が出せる、とか言ってる人がいますが、そんな似非情報もこの映像で木っ端微塵に吹き飛びます。
現代のピアニストに比べればレパートリーも狭く、何でも素晴らしく弾けるわけではないと思いますが、好みは抜きにして、至上最強のピアニストのひとり、という観点から見れば、同業者なら頷けるでしょう。わからなければ、もぐりです。
もう亡くなってしまいましたが、聴いている量と、音楽への造詣の深さは並ぶ者がいないと思える程の知人も、この件には同意していました。
ホロヴィッツほど、ピアノという楽器から、その能力(表現力)をフルに引き出せるピアニストはそうそういません。それは、グールドのバッハやフランソワの強烈な個性、ホルショフスキの人間離れした音、シフラの超絶的な表現力、ラフマニノフの自作自演等、きら星の様に輝く巨人達の独自性を考えてみて、尚揺るがない能力です。
それはホロヴィッツの魔力にはまったとかの類いの、幼稚な次元で語られるべき話ではなく、ピアノという楽器は本来こういう事が出来る楽器だという認識に立たされざるをえないという事です。
楽器がどうのなんて事は枝葉の事(あるいは本人にしか解らないもっと高い次元での話)で、ホロヴィッツが弾けばどんな楽器を弾いたってホロヴィッツの音がするわけです。
チケットを譲ってくれた知人に感謝。
ホロヴィッツの映像は山ほどありますが、あといくつか、これは❗というお宝映像ありますので、追ってご紹介します。
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