参拝の作法その4〜二拍手について〜 | 祈りの山旅

祈りの山旅

祈りを込めてお山に上がる「登拝」や
神社仏閣、聖地への参拝を通して変わる心の旅。

山伏の私が登拝、参拝の案内人を務める「祈りの山旅」の活動記録、
予定告知、日々の感想記です。

二礼で神様の働きを自分の身体で模して一つになったら、次は拍手をします。

先ず胸の前で両手を合わせます。

次に左手はそのままで、右手を少し手前斜め下にずらします。
そしていよいよ手を打ち鳴らすのですが、これもお賽銭や鐘と同じく派手な音を鳴らすのではなく、大切に響かせる様にします。

コツとしては、手を肩幅くらいに開けた後、手が合わさる手前で速度を緩めて、左手と右手が優しくつながり合うイメージをもつと良いかと思います。
指にはあまり力を入れずに少し曲げ、合わさった状態で軽く空洞が出来る様な形にすると、優しい響きになります。
これは先輩の修験者さんや神職の方の作法から学びました。
皆さんも神社さんに行かれた際には神職さんの動作をご参考下さい。

さて、この拍手も二回行いますが、勿論これらの動作にも意味があります。
なぜ二回打ち鳴らすのか、考えてみましょう。
二礼で火(精神的要素)と水(肉体的要素)の「カミ」を体現して、自分と神様を繋いだ後、拍手の響きと振動によって、お互いを活性化させているのではないかな?と思っております。
一つはお社に降りて来られた神様の分、もう一つはご神気を受けている自分の分、という風にです。

「人間風情が神様に何かするなど、なんて傲慢な!」とお叱りを受けるかもしれませんが、清い心で祈ったり感謝を捧げる事で神様もご神威を増されるのではないでしょうか。

そして戴いたご神気によって自分も元気になり(元、つまり神様の意。元気の語源はここからではないかと思います)、自分の生活の中に新たな気持ちで還っていくのです。

神様はその力を与えてくださる存在で、神社は祈りと感謝を捧げてご神気を戴く場、と僕は思います。

長くなりましたので今日はこの辺で。