岡田英二とエマニュエルリバが彼役、彼女役を演じた1時間半の尺のモノクロ映画。
ヌーベルバーグの旗手、アラン・レネ監督の作品。
言語はフランス語。脚本は作家のマルグリットデュラス。
彼女はアカデミー賞1959年に脚本賞でノミネートされる。
ただし作品そのものは公式セレクションから除外。
内容が「センシティブ」であることと、米国を刺激したくないという
2点による。
1960年にはベルギーの映画協会でグランプリを獲得。
フランスヌーベルバーグの代表的作品。ゴダールいわく、その独自性は
たとえていえば、フォークナーにストラビンスキーをかけあわせたような、との表現。
日本人、岡田英二がその「彼」を演じた。大正9年生まれ、生存していれば来年100歳。
75歳で心不全で没。(平成7年9月のことだが)当方次女の誕生年につき、多忙だったため訃報の報道はしらず。
数多くの実験的作品、例えば安倍公房の砂の女、他多数に出演。前衛的実験的なものが多い。
主だったテレビドラマにも出演。没年前年には鬼平犯科帳シーズン5の第6話
白根の萬座衛門にその主役=萬座衛門 として出演。朝の連ドラにも出ていた模様。
プロフィールによると日本語ウィキペディアでは、銚子生まれ。
学歴は慶応大学の経済学部とある。
いっぽうの英文ウイキペディアによると、WW2に(兵士として)参加、
帰国後は炭鉱夫とかセールスマンを経験。その後俳優となる、というような
別の話になっている(感じです)。
BSプレミアムで録画で観た感想、初めの40分はひきつけられ(他の監督の原爆被害者のドキュメンタリーからの
クリップを多数挿入)、次の40分はロマンス的になり、最後は実はいつ終わるかと考えながらみた。
自宅で録画したものをみると、こういうことになる。この構成では現代人にみさせるのはちょっと酷だという
気がした。でも、名作。見てよかった。彼女役のエマニュエルリバ。大変聡明で理知的で模範生のような感じだが
実は国で敵国のドイツ兵と恋におち、えらい目にあっている。そのへん、べつのことをやりながらみていたため、
印象にうすい。2人のそれぞれの戦争のものがたり。
ちなみに岡田はその彫りの深い顔立ちから日本の
ジャンマレーともいわれたとか。ちょっと違いますよね、メのあたりが。