日曜日の夜は組長のお宅で晩御飯をご馳走になりやした。
鉄人兄いと俺と二人だけ。 メアリー姉御手作りの具沢山(ニンジン、ジャガイモ、タマネギ、勿論ビーフ)の中辛のカレーに、ひじき、切り干し大根、ほうれん草のおひたし、こういう日本の家庭料理、俺っちら二人、あんましこういうの最近食った事なかったから感激!
昔、俺がまっとうな道歩いていた頃、お袋が良く作ってくれたのを思い出して、ホント何だか夕焼け空に赤とんぼみたいな感傷的な感じになってしまいやした。
姉御ありがとやんした!
それに組長ったら、お酒勧めるのうまいというか上手というか、どくどく“いいちこ”グラスにいれちゃうから、どんどん飲んじゃいました。 アレッて兄弟の杯っていのかな、背不手組にはいっちゃったんだーー!
だから昨日の朝の、チチワンサでの出入りでは68もたたいちゃいました。
マムシのNおじきと、組で先生と呼ばれてるMせんせーと一緒の出入りでした。
Mせんせーがその日、日本に高飛びをするってんで、マムシのNおじきが餞別を上げるんだとか言ってたけど、逆にMせんせーから、まきあげていました。
うちの組でもやってるけど、闇金融の取立てみたい。 Nおじき、出入り用のぽんとう(日本刀)振り回しすぎちゃって腱鞘炎になっちゃたんです。
サポーター左手にしてたけど、出入りで相手の隙とつくために嘘ついてたんじゃないかと俺は思ってんですけど。
ところで、68もやっちゃうと、皆さん俺が又得意の大波賞取ったんじゃないかとん思うでしょう?
残念でした、ここは9ホールしかありません。 だから私の勝ち!
(なんに勝ってんだよ!)
俺っち知らなかったんだけど、鉄人兄いはお酒がだめな方で、姉御お奨めのマレーシア特産のレモンとビールのミックスジュース、何とかって缶に書いてあったけど忘れました。 アルコール度1%。“結構うまい!”って鉄人兄い。
その日の朝、鉄人兄いとチチワンサで出入りの為の練習してたんですけど、
鉄人兄いが、クアラルンプールで路上駐車する時に、
“どうやって路上駐車するかわかんない”
って言うから、
“別に金払わなくてもいいじゃないすか!”
って言ったら、“ばーろー、オマエおまわりがだよ。
”なんか念の為“とか言って俺の車ん中調べたらまずいだろ? アレがトランクにはってんじゃん。 ねー、アレ。”
“あー、アレね!そーっすね、やばいですね。”
“簡単すよ。自分の車の番号を、あの機械にまずぶち込んでボタンを押す、その後金(コイン)を入れっすよ。 そいでからまた、どのボタンかわかんあいけど2,3回押せば、紙切れが出てくるから、そいつを車のダッシュボードの上においときゃいいんすよ。 簡単、簡単!!”
“そう思ったんだけど、それって車の番号、あれ4桁の数いれんだろ? なー、それがさ、俺の車の番号3桁”893“(これは本当)、4桁じゃないからだめなんだよ。”
“エー、それは想定外。”
“オマエ、想定外って、難しい日本語知ってんじゃん。”
“いやー、そうでも。結構インテリやくざを目指してるんですよ。 こんどやくざブログを始めようかなって。
“なんだ、オマエそのブログっつうのは?”
“まあ、いいじゃないですか、それより駐車の仕方。 そうだ、ここはやっぱし組長に聞くのが一番。 組長前のホンダCityの時はしかとして、金はらわなかったんですけど、黒のベンツになってから”俺、ちゃんと駐車してっから、金払って“って言ってたから。”
“そうか、じゃあそうしようぜ。 おまえちょっと組長に電話しろよ!”
そうなんです、それで組長の25階立ての豪邸におよばれしたんです。
ところで、どうやって駐車をするかって?
3桁の場合は、まず最初に“ゼロ”を入れるんです。そいでから緑のボタンを押す。 駄目な場合はそのへんにあるボタンを片っ端から押す。 紙が出てこない場合は、その機械を蹴っ飛ばす。
(結構、これが痛い!)