今日は絵画クラブの日です。 一昨日部長から、“今度の絵画教室、”空“を描きます。 日本人クラブの屋上で、空を描くのです。”
というメールが部員達に届いたのです。
”いいですね。 青空の下、流れる雲、まぶしい太陽。焼けた肌。”
”あーー、美しいビーーナス、海ばかり、見ーないでー”
そうか、海じゃなくて、今日は”空”だ。 加山ちゃん、だめだよ、出番まちがえちゃ!
皆さん、“空”を描く。 ですよ! 日本人クラブの屋上で。
今、節電でクーラーの設定温度28度の、暑い中で頑張っている現役の皆さんが聞いたら、気が狂うような、眩暈がする様な衝撃じゃんないかと思いますね。
”バカヤロー! 俺たちゃ、月末の締めまで、後2日。 震災の影響で売り上げが行かない。円高で安く海外から安く輸入できるけど、消費者の財布の紐は固い。
ブランド買うんだったら、円高だから、海外で買うって、日本じゃ買ってくれない。 中国人の観光客も戻ってきたけど、あいつら炊飯器ばっかり買って、時計とか目もくれない。 俺達がこんなになってんのに、
エーッ、それが“空:を描く? こりゃー完全に行きましたね!”
一部の現役の人の声でした。
ところがですよ。 今日はマレーシアに来て初めて、しとしと午前中雨が降ったのです。 だから、屋上で“空”を描くのは中止!
現役の皆さんの声が届いたのです。 今日は、新潟・福島だけじゃなく、クアラルンプールにも雨が降ったのです。
ということで、室内(教室=以前日本人クラブは小学校だったのです。 だから机や椅子がちゃんと揃っているのです。)で、Mさんて言う男性をモデルとして2Bの鉛筆でクロッキー(いまだにこの意味が解らないのですが。 まあいいか。)を描きました。
つまり、鉛筆で男の人を描くということなんです。 このモデルがポーズを取るのです。 普通はポーズなんか取らないでしょ?やるんですよ、このMさん。
まあ、そんな事をしてるうちに12時、お昼になったので授業終了。
三々五々お昼を食べに“日馬廻=ひまわり”という学食に行ったのです。
今日はアンデイー、タコソコ親方、後からごろはっつあんが参加。
直ぐ忘れるような話をしながら、アンデイーは蕎麦定食、タコソコ親方と私は冷やしうどん定食、ごろはっつあんは冷やし讃岐うどんを食べました。
ふと、隣を見ると、多分駐在員の奥さんだと思うのですが、アジのたたきにトンカツの定食を食べてました。 普通は、アジのたたき定食か、トンカツ定食かどっちか一品でしょ。 2種類というのは、結構お盆の上が派手になりますね。 夜も派手なんでしょうね。
マレーシアにいる女性は結構トンカツが好きみたいです。 この間もおばーさんがトンカツ定食食ってましたから。
それにしても2種類のメイン。 今日は何があるのかな? そうか今日は金曜日だ。 おじさん?おじいさんは曜日をすっかり忘れていたのです。 そうだよね。金曜日はトンカツ、花トン。
ところで、このクラスじゃないクラブに中国のおばさんがいます。 絵画クラブで絵を習うと同時に“日本語”もならうという欲張りなおばさんです。
でも先生が“空”の描き方を日本語で“べらべら”しゃべるのが、わからないので、私が適当に “本当に適当に!”、えーごに通訳してあげました。
皆うるさそうに、私達を横目で見るのです。 この迫力、半端なものじゃありません。 “flksnsvuv dklsoam!!!!”
彼女はいつも、クラブが終わると直ぐ帰るのですが、今日も直ぐ帰る感じでした。
“Steve“オサキニ、シツレイ シマス”で、よかったかしら?“って聞くから、
”だめだめ、中国人の場合は、“オサキ、マス”
と正式な日本語をおせーてあげました。
日本でも、中国の人は
“ありがとうがざいました。”じゃなくって、
“アリマシタ!”
っていうだろう! って参考礼を示しながら、教えたのです。
“やれ、やれ世話の焼けるおばちゃんだ!”
そうそう、今日はアンデイーがやってくれました。 今日、始めて“空”を描くというので、鉛筆じゃなくって、色を使うことになっていたのです。
私はバンサーの有名画材店で、小学生が使う水彩の絵の具24本入り(12リンギッと=300円位)と筆を2本持ってたのですが、
彼はなんと“72本の水彩絵の具鉛筆”を持ってきたのです。
それに筆も10本くらい。プラスプラスチックの小さいバケツ。 私はアーモンドチョコが入っていたプラスチックの空きボトル。
“私は、形から入るんです!”、
さすがアンデイーですね。 もうクラブの女性達はアンデイーの机の周りに集まって、
“銀の鉛筆なんかもあるの?”とか“
“群青色、若草色の鉛筆もあるんだ、きゃーすごい!“って、人気独占。 ごろはっつあんは、渋い顔。
タコソコ親方が、この水彩鉛筆をアンデイーに教えたそうです。タコソコ親方は、写生、風景画が得意なのです。 何しろ88歳までに50枚の絵を描いて、
“個展=コテン”を開くのが願望なのです。 それで90歳で“コテン!”って死ぬのが夢だそうです。 この2年のギャップが、私には乗り越えられない難問として残っているのです。
でも、今日のアンデイーのアウトフィットは、おとなしく黒のTシャツに緑のカーキ。 勿論首から“老眼鏡”。 やっぱり暖色系で決めて欲しかったと部長が言ってました。
残念な事に娘達が来るので、来週は絵画クラブで“空”を描くことは出来ませんが、空を見上げる事は出来ます。
“みあーーげてごらんーーーん。 ”そうか、この後は“夜の星を”だった。
これは、スパイダーズじゃなくって、坂本九だったですね。