エスプレッソマシンを購入してから二年近くたち、しばらく使っていなかったのだが、最近になって、もう一回チャレンジしようという気になってきたので、使用を開始することにした。
今回エスプレッソマシンをもう一度使うにあたって、前から気になっていたボトムレスポルタフィルタというものを購入した。
それに伴ってimsの20gのフィルターを使用することとなった。
ちなみに、僕の使用している環境は、
La CimbaliのENEA(OD)という
ドサーレスのグラインダーと
Quick MillのSilvanoという
エスプレッソマシンだ。
ちなみにこれらの機器を選んだ理由としては、
グラインダーの方は、フラット歯であること、無段階調整機能がついていること、ドサーレスであること。
エスプレッソマシンの方は、ダブルボイラーであること、PID制御であること、E61系のグループヘッドであること。
である。
どちらも、日本国内で個人使用している人は少ないと思われる機器だ(笑)
最近まで、Silvanoの電圧が100Vと120Vでは大差ないと考えていたため、あまり気にしていなかったのだが、昇圧トランスを用いてみると、明らかにスチームに使用されているサーモブロックの質は上がったし、抽出用のボイラーの温度の上がり方も早くなった。
話をボトムレスポルタフィルタに戻そう。
これまでの抽出は、もちろんダブルスパウトのついたポルタフィルタを使用していたのだが、その時には見えなかった自分のマシンでの抽出状態が明確に見えるようになったと感じる。
とくに、多くのバリスタの方が、抽出後のコーヒーケーキに主眼を置く理由というものが見えてきたように感じる。というのは、コーヒーケーキのひび割れという現象がどのような意味を持つのかについて考える機会が少なかったからである。
現在では、ひび割れとは、お湯が多く通ったという結果起こるのだと考えるようになった。というのは、どうも、ボトムレスフィルタで抽出を見ていると、お湯の多く出ている穴とそうでない穴が存在することが確認できる。多かれ少なかれ、そういう現象のなるだろうことは考えられるが、その後、取り外したコーヒーケーキを観察してみると、明らかに外周部と真ん中でひび割れが起きていることが確認できた。ということは、タンピングがいけないのか、それとも豆のひき具合の問題なのかわからなくなってきた。
豆のひき具合は、抽出秒数が20~30程度の間で、一番粗くできる限界の方が豊富なクレマが抽出されているように感じた。
また、タンピングの理想的な状態とは、9気圧という圧力がかかった状態でコーヒー豆と水がダイラタンシーという現象になっている時ではないかと考える。
これが本当かどうか知らないし、わからない(笑)
ダイラタンシーという現象は、水と片栗粉を一対一の割合で混ぜたときにおこる現象で、力を加えるとかたまり、力を抜くと液体と固体のまじりあった状態に戻る現象のことを言います。
海辺の波が来るあたりを思い浮かべてほしい。
このような状態に圧力を与え続けると濃厚なクレマで抽出されるのではないか。