曖昧なカメラ用語シリーズが続いていますが、今回は”甘い”です。「甘い写真」なんて言葉もよく耳にしますよね。これは写真がチョコレートでコーティングされてるわけではありません。
では”甘い”って一体どういうことなんでしょう。。。
今回は「曖昧なカメラ用語”甘い”」についてお話します。
【写真が甘いとは】
なんとなく想像してみると、例えば「ピントが合ってない」とか「若干ブレてる」など理由はいくつか考えられます。しかし、なんとなくそれらを”一緒くた”にしていませんか?
写真が甘い理由は具体的に”5つ”あるんです。
①ピントが合っていない
②手振れしている
③被写体ブレしている
④絞りの設定(小絞りボケ)
⑤レンズの汚れ
それでは順番に見ていきましょう。
【①ピントが合っていない】
写真は本来、狙った被写体にピントを合わせます。ポートレートなら顔であり、瞳であり、さらには手前側の瞳(もしくはまつ毛)に合わせます。
狙った被写体にピントが来てなかったり微妙にズレていたりすると”甘い写真”となります。
●ピントがズレてる写真
拡大すると”甘い写真”だと分かります。
*AFに頼っていると微妙にズレていることが結構あります。できればMFで追い込んでピントの山でシャッターを切りましょう。
【②手振れしている】
暗いシーンではシャッタースピードが遅くなります。手持ちの場合、注意してても手振れしてしまいます。やはり手振れしてる写真は”甘い写真”となります。
この手振れによる”甘い写真”は「写真全体がすべてブレている」のが特徴です。
●手振れしている写真
*脇をしめて固定させたり、手振れ補正を使ったり、あるいは三脚、レリーズ、タイマーと手振れを防止する策は様々あります。
【③被写体ブレしている】
歩いてる人や走ってる車はシャッタースピードをある程度上げないとブレてしまいます。風になびく草花も同様です。狙ってない被写体ブレはやはり”甘い写真”です。
被写体ブレによる”甘い写真”は「その被写体だけブレている」のが特徴です。手振れとの違いはそこで判断しましょう。
●被写体ブレの写真
注)この写真は狙った被写体ブレとなります
*動いている被写体を”カチッ”と撮りたい場合はシャッタースピードを上げましょう。
シャッタースピードの目安はこちらの記事で↓
https://ameblo.jp/stereo-gn-ryoma/entry-12550962694.html
【④絞りの設定】
カメラ用語「解像感」の記事でもお話ししましたが、カメラは”どれくらい絞るか”によってシャープに写る写らないの差がだいぶあります。
一般的には絞り開放から2、3段分絞ると最もシャープに写ります。また絞りすぎによる「小絞りボケ」で解像感が低下し”甘い写真”となります。
●小絞りボケの写真
①F8.0 ②F22(小絞りボケ写真)
*パンフォーカスで撮る場合も絞りはF8.0~F16くらいまでなら画質低下は防げます。
【⑤レンズの汚れ】
これは単純にレンズの汚れによるものです。例えば指紋が付いたり、油や皮脂、ごみが付着してるとぼやけた写りにしかなりません。
レンズの清掃はこまめにやりましょう。レンズは前玉だけでなく後玉、マウント、電子接点の部分も軽く拭いておくとレンズの寿命も延びるでしょう。
以上、写真の”甘い”にも理由はそれぞれあります。
「甘い写真」を撮ることが多い方は、一体何が原因なのかを知ることも大事ですね^^
【写真が”甘い”5つの理由まとめ】
●狙った被写体にピントが合っていない
●手振れしている
●被写体ブレしている
●絞りの設定で”小絞りボケ”を起している
●レンズが汚れている
●チョコレートでコーティングされている(←嘘です)
●写真が甘い理由を知ることは大事
*カメラ講座のURLはこちら↓
【詳細】 https://stereo-gn.com/photo