こんにちは、2025年度夏公演『DEAR』作曲チーフを務めた者です!
作曲チやってて良かったなって思うことの一つは、皆の作ったMをいち早く聴けて「これめっちゃ好き~!布教したい~!」ってなることです。オタク気質な自分はすぐ布教したがる癖がありまして…
なので、ここでM・BGM紹介しちゃいます!イエーイ
ちなみに
【長文&ネタバレ注意です!!】
あと語彙力ないので「めちゃくちゃ好き」という言葉を連発します…ほんとに好きなんです…
以下、公演で流れる順です。
(作曲者は匿名でいきます、名前出す許可取ってないので…)
BGM1
一幕の幕開け、機械的で荘厳な雰囲気をまとうBGMです。機械音チックなシンセの音、物語の始まりを想起させる音の運びがめちゃくちゃ好きです。作曲者曰く、「DEAR」のモールス信号が入っているそうです。そういうのほんと好きすぎる。
M1
市民が歌う、マナリウムを称える合唱曲的なMです。伴奏もピアノだけです。とにかく歌詞めっちゃ綺麗でかっこよくて好きです、脚本さんありがとう…。ちなみに作曲チ担当です。コード進行がこだわりポイントです。ピアノやってたので伴奏作るの楽しかったです。
BGM2
アスター、カロスの日常会話シーンで流れます。コロコロして可愛い木琴の音とふわふわしたフルートの音、フラットな感じのオルガンの音の組み合わせが、まさに退屈な日常感を醸し出していてめっちゃ好きです。
M2
アスター、カロス、イリオが変電所に関する資料を探すシーンのMです。パーカッション増し増し&ノリノリのリズムで、探し物をする時のわちゃわちゃ感がすごく伝わってきます。オケの、合いの手?みたいな感じのトランペットの音とかもめっちゃ好きです。
M3
アスターが、責任者としての自身の役割について自問自答するMです。アスターの内面を表すような優しく温かいメロと、ピアノやフルートなどが支えるバラード調のオケが印象的です。途中に入る市民のメロや、サビの盛り上がり方もめちゃくちゃ好きです。
M4
アスター、カロス、イリオが旅に向けて決意をあらわにするMです。メロの雰囲気が、ふとした時に口ずさみたくなるような前向きな感じでほんとに魅力的です。オケの音使いやリズム感、展開の仕方も凄くて、この公演のテーマソングって感じがしてめちゃくちゃ好きです。
M5
修理業者の皆が建設当時の日誌を見つけ、期待を膨らますシーンのMです。スティックと手拍子の鳴るイントロから始まり、金管楽器やピアノなどのオケがわくわく感を出していてめっちゃ好きです。正直本番中に、最初のイントロでめちゃくちゃ手拍子したかったです…
M6
ミカとミトラが、お互いへの思い、未来への希望を歌うMです。言葉を歌い上げるようなメロ、ストリングスやフルートなどの優しい音色や音の運びがめちゃくちゃ印象的です。最後の二人で歌うサビで転調したり、シンバルが入ったりするのがほんとに好きです。
BGM3
アスター達旅の一行が、風が吹き荒れる外を進むシーンで流れます。風のSEに合わせて、無機質なピアノ、弦楽器の音の運びが外の環境の過酷さを表現していてめっちゃ好きです。ループの中で少しずつオケが変化するのも印象的です。
M7
ニマの心情を歌うソロMで、茶屋でのショー音楽として流れます。琴や鈴、笛などの和楽器がたくさん使われててお洒落で、メロもめちゃくちゃ妖艶です。哀愁漂う雰囲気がまさにニマって感じです。オケ作るの超絶苦手な自分、このMのオケの凄さに脱帽しました…
BGM4
ミカとミトラが、意見の相違で言い争いをするシーンで流れます。バイオリンの鋭い音のメロと、ピチカート&バスの不穏な雰囲気の低音という組み合わせがとても印象的です。途中の転調も、口論が激化した感じがして好きです。
M8
旅の一行が列車に乗って移動する途中で歌うMです。まさに「旅の歌」という感じの、牧歌的なメロとギターがメインのオケが、めちゃくちゃ懐かしい雰囲気があって好きです。シーン通り、夕日が差し込む電車とかに揺られながら聴きたくなるエモさです…。
BGM5
旅の一行が移動先で風車を見つけ、調べるシーンで流れます。風車を表す音、機械音のような不穏な低音など、淡々としながらどこか神秘的な雰囲気があってめちゃくちゃ好きです。チェロの音運びが個人的に印象的でした。
M7リプ
これまたニマのソロMですが、M7とは打って変わって伴奏はピアノのみかつメロも半音下がっていて、切なさや孤独感がぐっと増しています。ピアノの低音の、ずーんって沈みこむ音がめちゃくちゃ好きです。
M4リプ
目的地が近づき、M4の3人+ニマ、グラフの5人で改めて決意を固めるMです。M4もそうなんですが、このMは特にイントロが印象的です。クレッシェンドしていくフルートの、前向きな予感を持たせる感じがめちゃくちゃ強くて好きです。
BGM1リプ
BGM1と同じく機械的なシンセの音がありますが、壊れた機械のようなエフェクトが多数入っています。これだけのエフェクトつけるの時間かかってそうで、工夫の数々がほんとに凄いです…Halion Sonicのシンセ系のポテンシャル凄すぎる。
M9
二幕の幕開け、ミカの自己犠牲を表す絶望感溢れるMです。繰り返すようなメロだったり、オケの1音1音の重さや鋭さだったりがめちゃくちゃ突き刺さってきて、世界観に一気に引き込まれる感じが魅力的です。歌と踊りが入るとめちゃくちゃかっこいいです。ほんとに。
M9リプ
過去を知ったイリオがミカのように自己犠牲に走ってしまうシーンのMです。M9よりもテンポが遅くなり、這いずるような苦しみ、重々しさが更に増しています。M9もなんですが、ピアノのフレーズが個人的にめちゃくちゃ好きです。
BGM6
アスター、カロスがイリオを説得するシーンで流れます。神聖な雰囲気のオケから、どうしようもない状況がめちゃくちゃ伝わってきて好きです。個人的に調がB♭マイナーなのが大正解すぎると(勝手に)思ってます。
M10
イリオが最期に自分の思いを呟くようなMです。ピアノのか細い音から始まり、バイオリンとチェロの優しい音色が死の間際の儚さ、美しさを表しています。実は微かに後ろでシンセの音が流れてて、曲終わりにその音が薄れていくのがめちゃくちゃ好きです。
M6リプ
ミカを失ったミトラが後悔を歌うMです。M6とは打って変わってコードが悲しくなったりオケの音が重くなったりして、ミトラの心情が伝わってきて好きです。最初のピアノのイントロが悲しさを醸し出していて印象的です。
M11
カロスがイリオへの思いを伝えられなかった後悔を歌うMです。オケがピアノ、バイオリン、チェロというシンプルな構成ながらまとまった音が、メロのエモさを引き出していて印象的です。終わりのコードがF#マイナーなのが、後悔の感情を表しているようでめっちゃ好きです。
M8リプ
M8と同じく、イリオ除く旅の一行が移動中に歌うMですが、メロの音程が下がったりテンポが遅くなったりと、明らかな雰囲気の重さがめっちゃ伝わってきます。バイオリンやチェロの合いの手が、オケに重みを加えていて好きです。
M12
旅を終えて、アスター、カロス、ニマ、グラフがそれぞれの心情を歌うMです。ハープの素朴さやストリングスの流麗さ、それに重なる超絶エモいメロがめちゃくちゃ印象的です。個人的には、転調が最大のエモポイントです。自分は通しの度に毎回泣きそうになってました…
BGM7
マナリウムで開かれる祭りのシーンで流れます。思わず踊りだしたくなるような、軽やかな3拍子に合わせたメロディーラインやオケが印象的です。実は作曲部では本番に向けて、曲の楽器を有料音源へ差し替えするんですが、差し替えして一番化けたなって思ったのがこれでした。
M1リプ
曲自体はM1とほぼ同じです、なんなら伴奏はまったく同じです。けど歌唱・振付や演出などはかなり違うはずです。全部のストーリーを理解して聴くと歌詞が皮肉に思えてくるのがほんとに好きです。
M10リプ
アスターが自分を犠牲にしたイリオに向けて歌うMです。歌詞がとにかく切ないです。アカペラで歌うってのが、ほんとに思いの丈を哀し気に吐き出してるって感じがあって好きです。メロもM10と打って変わって、絶望感・喪失感が増した感じになっています。
おまけです↓
客入れ
物語の哀しさや不穏さを示すような、ピアノとシンセの音が特徴的です。
幕間
作曲チ担当です。ふわふわした、異世界に連れていかれそうなイメージです。
カーテンコール
これまた作曲チ担当です。締め切りぎりぎりで作ったので編集大変でした…
客出し
これまでのMが、優しいオルゴールとハープの音でまとまっています。
紹介は以上になります!改めて、素晴らしいM・BGMの数々を作って頂いた作曲部のみなさん、本当にありがとうございました!
サントラ、映像配信もあるので、ぜひもう一度各M・BGMの魅力を楽しんで頂けると嬉しいです…!
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公演の概要は以下の通りです。
STEPS Musical Company 第67回本公演 『DEAR』
脚本 鈴木希望
演出 木村真緒
▷あらすじ
ここは、汚れた大気から人々を守る、巨大温室型の都市「マナリウム」。一組の兄妹が施設の管理を担っていました。
建設20周年を目前にしたある日、停電が起こります。兄妹はその原因を解決するべく、有識者を集めながら、マナリウムの外の変電所を目指します。
▷出演
島田晴野 岩田晏潤 神ノ田麻衣
前田和奏 畔上達稀 千野紗代子
榎並慶一郎 與名本睦 池尾京 溝口唯
関口ひかり 野田健太 近藤由菜
篠原マヤ 吉野漣 髙城佳乃子
▷日時
2025年
9/13(土) 12時45分〜、17時30分〜
9/14(日) 12時45分〜
★後日STEPS Musical Company公式YouTubeチャンネルにて、アーカイブ配信予定!
▷会場
川崎市アートセンター アルテリオ小劇場
小田急線「新百合ヶ丘駅」北口より徒歩3分