こんばんは!
2024年度三田祭上級生企画、脚本です。
三田祭、終わっちゃいましたね~
いや正直まだ全然実感はなく、明日からも稽古場に通うような、日ごとに蓄積する業務連絡に返信する日々が続いていくような、そんな気がしています。
スマホの通知欄に常に居座っていた演出家のLINEアイコンを見なくなったら、ようやく寂しくなるんでしょうか。たわいない内容でいいので連絡待ってます。
さて、上級生企画『ショー・マスト・ゴー・オン!』無事に終演いたしました。
今作のタイトルでもある、「ショー・マスト・ゴー・オン(The show must go on)」とは「演劇は一度幕が上がったら最後まで続けなければならない」という意味の慣用句です。
生ものであるエンタメの宿命かもしれません。現実では必ずしもそれが叶えられる場合ばかりでないことは承知していますが、ショービジネスにおいては何が何でも最後までやり抜く覚悟が昔々から大切にされていたということなんでしょう。
そしてまた、今作に大きく関わっているのがシェイクスピア。シェイクスピアの戯曲にはこんなセリフが登場します。
「この世はすべて一つの舞台。男も女も皆ただの役者にすぎない。」(『お気に召すまま』より)
この世を舞台に例えるとするなら、「ショー・マスト・ゴー・オン」はさしずめ「人生はなにがあっても最後まで全うしなければならない」といったところでしょうか。
ということで脚本家としては、この作品をご観劇くださったみなさまが人生を全うするための活力になるような作品をお届けできていたらいいなあと願う次第です。
演劇は、その日その場所に集った者だけで、二度とない瞬間瞬間を共有する営みだと考えています。
あなたが観たその光景は、その瞬間のあなただけのもの。
まるで夢のように不確かな時間ではありますが、だからこそ人の心を打つのかもしれません。
「我ら役者は影法師。」(『夏の夜の夢』より)
古今東西、人の夢とはどうにも儚いものです。それでも。
このたびはご来場ご観劇いただきまして、誠にありがとうございました。
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STEPS Musical Company 2024年度三田祭公演
一年生企画
『栞にさよならを』
脚本:千野紗代子
演出:井須緋加里
上級生企画
『ショー・マスト・ゴー・オン!』
脚本:高梨結衣
演出:黒宮彩楓
○公演日時
11/21(木) 14:00~14:35 『栞にさよならを』16:00~16:30『ショー・マスト・ゴー・オン!』
11/22(金) 14:00~14:35 『ショー・マスト・ゴー・オン』16:00~16:35『栞にさよならを』
11/23(土) 12:00~12:35『栞にさよならを』14:00~14:35『ショー・マスト・ゴー・オン!』
○公演場所
慶應義塾大学三田キャンパス西校舎2階522教室
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。