三島由紀夫の小説を映画化。監督は吉田大八。
主人公の大杉重一郎は気象予報士。ある出来事をきっかけに自分が地球人ではなく火星人であると気づき、その考えにはまってゆきます。
やがて息子が水星人、娘が金星人とそれぞれ判明し、唯一の地球人である妻はビジネスに没頭、一家はこの世界で次第に浮いてゆくように…。さて、この家族の行く末は?
脚本はオリジナルということで設定を原作とは大幅に変えてあり、三島が作中で使ったセリフや言い回しもそのままでは使われていません。
でも原作のスピリットはきちんと継承かな?自分は宇宙人であるというアイデンティティがどうしても必要な主人公たち、それにからむ謎の空飛ぶ円盤、そして地球、俯瞰で見て地球は大事みたいな?ざっくりしすぎだけど…。そこは合ってる、合ってる~!となりました。100%の絶望感じゃなくて少し酷薄で、でも救いがある気分なのかな。言葉にするの難しいですね。
金星人の暁子を演じた橋本愛と家族の敵役の佐々木蔵之介がめちゃめちゃ文学っぽかったです。暁子がUFOを呼ぶシーンはこの映画の見せ場になっています。
なんともいえない小説がなんともいえない映画になって、ひたすら嬉しい作品。