昨夜、偶然に見た映画です。『ラースと、その彼女』原題『RARS AND THE REAL GIRL』でした。最初は等身大の女性の人形に恋した男の物語、と思い途中でやめよう~と思っていましたが、演ずる人たちのリアルさながらの演技力に惹かれて見始めたものの、この映画の真意がわかり、どんどん引き込まれて最後までみてしまいました。
仕事はキチンとこなし、対人関係はさして大きな問題をかかえてなさそうなラース。しかし、母親はラースの誕生と同時に亡くなり、それ以来陰気な性格になった父親に育てられたラース。兄はそんな父親を嫌い成長すると弟を置き家を出て行った。父親が亡くなり、兄は妻とともに一人取り残されたラースの所に戻りました。その日以来ラースはガレージに自ら住み始めます。
人と深く関わることがこわかったのです。
しかし、兄の妻に説得され同じ屋根の下に住むことを同意。ほっとしたのもつかの間、ラースはインターネットで買ったビアンカと名付けた等身大の女性のリアルドールを紹介したのです。驚愕し戸惑う兄夫婦・・・そしてこれをどんな風に小さな町の人々の好奇の目から弟を守るか~を考えました。
そして、ビアンカを受け入れる振りをし、ビアンカが病気だから、といことで、とある女医のクリニックに連れていきました。
女医はラースの様子を診て、家族にラースの世界を受け入れることが問題の解決になるかも知れない、と助言します。人形のビアンカはラースの恋人として、まるで生きている一人の女性として扱われ、そして町中の人々も暖かい思いやりと心遣いを表し始めました。
そして遂にビアンカと別れの日がきます。ラースが受け入れられトラウマが癒され心が成長するにつれ、架空の女性ビアンカは必要不可欠な存在ではなくなります。本物の女性に愛を感じ始めたのです。
ラースのしたことは~?
トラウマに傷つき、ついに深刻な障害が露呈した主人公。その周辺の人々の狼狽、ショックと、やがてどう対処するかを丁寧に描いています。
全て架空の出来事ですが、実際にありそうなお話です。私の住んでる町でもこのような人の暖かさがありそうです^^
また、女医の助言がラースの心の変化を穏やかに促す結果になったことは、『癒しの魔術師』と言われたミルトン・エリクソンを思いました。
寄り添うこと・・・それがその人の現実ならば、寄り添い何が投影されているのかを理解することなのだと思います。
この映画はコメディではなく、きわめて真摯な人間ドラマ。ですが、暗くはなく私たち人間の思いやりや、お互い弱いところもある人間同士として理解し合うとき、細やかないたわりの気持ちが生まれてくる・・・ふっと微笑みたくなる場面もふんだんにあります。
演ずる俳優さん、一人ひとりが光ってます^^
人の本来の暖かさを思い起こさせ、病ってなんだろう~、本当の癒しとは~を考えさせられる、いい映画でした。
心が暖まり、何かが育ちます(^^)/
