
「7つの習慣」で紹介さている時間管理マトリックスをご存じでしょうか。全ての作業を「緊急性」と「重要性」の2つの軸で分類します。低いか高いかで判断し、①緊急性も重要性も高い作業、②両方の次元とも低いもの、③緊急性は高いが重要性は低い作業、④緊急性は低いが重要性が高いもの、に分けます。もちろん、これが唯一の時間管理の道具というわけではなく、ましてや一番効果的なものというわけでもありません。しかし、説明しやすく、分かりやすく、しかも、実施しやすいので、僕は使っています。時間管理研修を指導するときも、主にこの手法を解説しています。
そのようななかで、個人的に、一つの難題に直面しました。それが、「緊急性は低いが重要性の高い『内省、振りかえり』」の作業です。同じ分類の例として、よく定期的な健康診断を紹介していますが、定期健康診断と違い、「内省」はどのようにやればよいかが重要な課題になります。健康診断の場合は、電話一本で予約し、予約日に病院へ行くだけで、大部分が完了します。僕のように、家族歴のある糖尿病の危険性をチェックするため血糖値を測定する場合などもありますが、事前の食事制限など少し面倒な準備があるとはいえ、そんなに実施しにくい訳ではありません。
健康診断と対照的に、いかに内省を行い、振り返るかに関して、簡単な方法はありません。頭の中で起こるものであり、尚且つ、抽象的な行動なので、その効果も図りにくいと思います。しかし、うまく利用すれば、閃きに繋がります。だから、私が教えている学生には、意図的に内省させています。個人的な経験やそれらを通して、いくつかの教訓を学んだので、ここで紹介します。
第一に、内省する、あるいはできる環境を設定、つまりデザインをしなくてはなりません。具体的に、そのための時間をとっておき、邪魔の入らない場所に移動する。理想的には、毎週、同じ日時で行った方が良いです。僕の場合は、日曜日の夜を設定しています。静かな自宅の空間で、一人でその前の週の出来事を振り返り、翌週の計画を立てます。
第二に、自分にとって、いかに「実」を結ぶ方法を採用するかが鍵となります。私が前の週を振り返るときは、次のように自問します。
ア.先週する予定の作業、任務を達成しましたか。達成できていない場合は、何が原因でしたか。
イ.誰かから助言、フィードバックがありましたか。あった場合は、当てはまりますか。改善に向け、それを活用するために、何をすべきですか。
ウ.何がうまく行きましたか。なぜそうなったのでしょうか。
エ.何が期待通り行かなかった、または失敗に終わりましたか。その理由はなんでしたか。今後、同じ失敗を繰り返さないように、何をすべきですか。
前の週の振り返りを済ましたら、翌週の計画に向けて、次の質問について考えます。
ア.僕の短期、中期、長期的な目標はなんですか。過去数週間、数ヶ月間、または一年間の経験を照らし合わせて、目標を変更する必要がありますか。
イ.目標到達に向けた進歩は計画どおりに進んでいますか。遅れている場合は、何が原因なのか、軌道に戻すために、何ができますか。
第三に、閃きは、いつでもどこでも起こる可能性があるので、それに備えておくべきです。この関連で、ある発明家のエピソードを思い出しました。彼は泳ぐときにも、いつも(水の中でも書ける)ペンと紙を水着の中に入れています。この発明家のように、頭が自由に、快適な感じで動いているときに(例えば、水泳のような好きな運動をしているとき)、閃きが一番出やすいことが科学的に証明されています。彼を見習い、僕は駅まで歩くときに、何か思いつきがあれば、電車に乗った途端、メモをとります。どこへ行っても、メモ用紙を持参し、何か閃きがあれば、それを忘れないうちに書き留めます。
第四に、他人と意見交換や交流をする時間を持ちます。現在、リンクトインのSNSを使って、僕のように、起業家を目指す夢を抱いている世界中の人と交流しています。直接話すために、東京で、交流会を開催しています。場合によっては、個人的に会って直接話すときもあります。
第五に、記録を残します。閃きが出るたびに、直ぐに書く。でも、そのままにしておくと、時間の経過とともに、大雑把で、バラバラのリストになってしまいます。それを整理するために、定期的に共通のテーマを探り、整理しています。それと並行して、内省の時間を持つために、上記第二に記した質問の答えを書き出します。定期的に、この二つの記録を比較して、重要な教訓を探り出します。そのときに、図、絵を描いたりして、右脳を駆使します。
第六に、現実に制限されてしまう誘惑、言い訳に抵抗します。可能性が無限にある前提で、取り組んでいる問題、目指している目標などを検討します。最近の例を挙げると、先日、今教えている大学の前期の最終日だったので、次のように学生の感想を聞きました。「学期の初日を振り返って、英語力がどの程度伸びてきて、どれほど成長しましたか」。そのとき、答えてくれた学生のほとんどは、「自分が思ったより成長しました。英語力が身に付けました」と言ってくれました。僕はこう返しました。「後期はレベルをさら引き上げて、皆さんにはもっと期待しています。皆さんなら、もっとできると確認しています」
これらは僕固有な内省の実施方法なので、そのまま利用できない可能性がありますが、部分的に使えるかもしれません。あるいは、実際に試してみたところ、想像とは違って自分に合っているものもあるでしょう。試行錯誤の繰り返しの末、自分に合うやり方が見つかればそれに越したことはありません。最終的に、夢の実現に向かって、一歩でも近づく事になったら、全てよしということです。
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以下の映像では、「七つの習慣」のCovey博士が、自分の内なる受容力を妨げる”Five Emotional Cancers” (5種類の感情的な癌)を説明します。それらは何でしょうか。ビデオを観賞しながら、リスト・アップしてください。
Stephen Covey: Five Emotional Cancers
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このブログは、ジョーが執筆し、皆様にお届け致します。ジョーことジョセフ・ガブリエラは、2000年に来日したアメリカ人。格闘技ファンなら誰でも知てる、K-1ファイターのアンディー・フグ氏にそっくり!
1989年米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクールを卒業。その後ペパーダイン大学を皮切りに、イリノイ大学、南フリダ大学を卒業。MBAを含め2つの修士号と博士号を取得しました。日米合弁IT関連企業、スイス系証券会社、米系銀行、そして日系外食企業など幅広い業界の勤務を通して様々なビジネス経験を積みました。趣味は、水泳、読書(村上春樹氏の大ファン!)、ピアノ、そして様々な国の言葉を勉強する事です。ちなみに、2年前から新たに中国語勉強に励んでいます!この記事についてのご質問、感想、また意見を歓迎します。また、共同研究者である杉本有造氏とともにコンサルティング業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。
ジョセフ・ガブリエラ 博士/MBA
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(The Institute for the International Education of Students, Tokyo)講師
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