まだ結婚してからそれほど経っていなかった頃・・・。
「オレは男女は平等だと思うね!外で働くなとはオレは言わないし。」
そう言っていた。
『未だ男性優位の社会なのに、大学も出ていてずっと一人暮らしして来た人は言う事が違うなぁ。』
とその時は感心した。
女性も男性と同じ権利があると言っていると思ったから・・・。
ところが・・・。
実はその「男女平等」と言う言葉、
私が捉えていた一般的な意味と、彼が言った意味が違っていたのだ。
彼の言う男女平等の意味は
<女も男と同じ様に働くべきだ!オレの金に依存しないで同じ様に働けばいい。働かないでオレの金を使うのはズルい。>
あるいは、
<女は働かないで専業主婦になって、家でダラダラするのはズルい。オレは働いているんだから、同じ様に君も働け。>
もしくは
<オレも家でのんびり主夫したいから、今度は君がオレと同じ様に外で働いて稼いだら。>
つまり、そういう意味での平等(= 同じ様に)を言っていたのだ。
もちろん、いつものごとくハッキリと、直接的にそう言う言葉は口にはしない。
直接的な言葉は自分が責められるし、証拠になる可能性があるから。
けれど、どう考えてもそう取れるニュアンスで・・・。
そして、誰も証人がいない2人だけの時に・・・。
「オレはそんな事は言っていない。
思い過ごしだ。被害妄想だ。」
と言い張れば押し切る事が出来る。
言っていない事にできる。
彼の頭の中は、常に自分が
<優位・有利・得>
この事ばかり。
自分が
<不利・損・不公平>
という事が大嫌い。
彼の心の中は人に対して常に
<オレばかり損してズルイ!>
その気持ちが渦巻いている様に感じる。
<男女平等>なんて聞こえのいい言葉を使ってはいるが、結局は
自分が損で不公平
になりたくないだけだった。
オレは外で働いているのだから、君も同じ様にやらなければズルい。
・・・平等にやれって?
じゃあ、逆の立場で考えて!
それなら私がやっている事、あなたもやらないとズルいじゃない?
<男女平等>男も女も同じ様に同じ事を!
と言う意味なら・・・。
まず、毎月やってくる月の物。
月に1週間ほどはホルモンバランスを崩し体調不良になり、貧血にもなる。物理的にも大変。
これなってみればいい。
妊娠で自分の血や肉や骨を子供に分け与え、ついでに10ヶ月ほど子供をお腹の中で育てて。
「つわり」で常に気分が悪い状態だったり、
お腹が次第に大きくなるにつれて体のバランスが悪くなり、お腹が張って重くなる。
終いにはお腹の中でエイリアンが蠢きだす。
ついでに出産。
あの痛みは半端じゃない。
お腹を壊した時の痛みどころじゃない。
そして骨がズレる痛みと裂ける痛み。
子供を産むために体を作り変える。
そして、命をかけて出産をする。
授乳もして。
胸が張って石のように固くなり、熱を持った痛み。
毎日2~3時間おきに授乳して。
もちろん夜中も。
睡眠時間は細切れで、トータルしても全く足りない。
妊娠出産で体はボロボロ。
筋力も落ちてホルモンバランスも崩れてる。
気持ちも落ちてうつ状態。
心も体もなかなか元の様には戻らない。
これらをまず同じ様に体験して、私がやっている事も同じ様にやって、同じスタートラインに立ってから初めてあなたの言う所の<平等>になるんじゃないの?
たとえ子供が無く、身体的にそれ程変わりがなくても・・・。
男性と比べ女性の給料は低い事が多い。
これで、どう平等って言えるの?
でも、本当の男女平等はそういう意味ではないと思う。
本当は、
「男女の特性や状況は考慮しつつ、権利は平等に」
という事でしょう?
でも、異界の住人の言う「男女平等」は、自分にとっての不公平のない「平等」。
自分目線のみで、他の人の状況は考慮されていない。
彼が異界の住人だと知らなければ
「えらい!」
と、感心してしまう。
「良いこと言うなぁ。」
と、その言葉に騙されてしまう。
誰もが尊敬する様な言葉を平気で使うから。
だから混乱してしまう。
自信満々で言い放つご立派な言葉と、実際の行動のギャップに。
長年そばにいる事で、実は中身が無くペラペラの自己中な考えだったと気付いて・・・。