家を新築してすぐ、異界の住人の両親が見にやって来た。
義両親に家を見せる異界の住人は、ちょっと照れたような、でもそれをかくす様なぶっきらぼうな感じで家の中、庭などを見せていた。
私は子供を抱っこしていたので少し遅れてついて行った。
庭で、異界の住人と義両親が何やら話し込んでいる。
「家に南天と山吹があるから、庭に植えると良い。今度ウチに来た時に持って行ける様に掘っておいてあげるから。」
「そうだね。それを植えるか。」
『えっ!ちょっと待って!!まだ庭を何も作っていないからと言って、勝手に決めないで!!こっちにはこっちの考えがあるのに!』
そう叫びたかった。
『なんで3人で決めてしまうの?今、私はその話には加わっていないのに、私は蚊帳の外で何で決めてしまうの?』
大声で<待った!>をかけたかったが、子供を抱っこして3人の中に割り込みにくく、結婚したばかりで文句を言うのもははばかられた。
舅の有無を言わさない様な押しの強い物言い。
異界の住人家族3人だけで決めてしまう事に違和感を覚えない姑。
自分では面倒臭いし思い入れも無いので、考えないで済む義両親の意見をそのまま受け入れようとする異界の住人。
普通なら、私もいるのだから、「こう思うけどどうかな?」とか私の意見も聞くでしょう?
私は洋風な感じの庭にしたいと思っていた。
その事についてはこれから相談して決めようと思っていたのに・・・。
それなのにいきなり<南天と山吹>。
いけない訳じゃあないけれど、いきなり考える間もなくと言うのが凄く嫌だった。
私を蚊帳の外にして押し付けてくるのが嫌だった。
少しして、義両親がそばから離れた時に、異界の住人に嫌だと話した。
「別にいいだろ?それくらい。相手も善意で言ってくれてるんだし。何がいけないの?」
そう、自分の両親の意見は立てて、私の気持ちは後回し。
ここで折れてはせっかくの庭が嫌な気分の物になってしまう。
頑なに拒否をした。
異界の住人は面倒臭そうに
「何か彼女に、庭の考えがあるみたいだから、木いらないって。その木気に入らないみたいだよ。」
何か私が悪者になっている様な言い方で義両親に話していた。
もっと、
「庭の事は後で2人で考えるから、くれるって言ってた木はちょっと掘らないで待ってて。もらう事にしたら言うから。」
位の事は言えないのだろうか・・・。
なんか、せっかくの新築祝いの嬉しい思い出が、モヤモヤした嫌な思い出になってしまった・・・。