薬膳:病因学説、正気と邪気 | 紫野瀨﨑家

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紫野瀨﨑家は紫野学区の今後さらなる発展のために慈善活動を行う藤原鎌足を先祖に持つ自称名家です。

中医学の病因学説では、病気は正気(せいき)邪気(じゃき)の戦いで、邪気が勝った状態が病気であるとしています。
正気とは、気血水・陰陽などのことで、人が生きるための自然治癒力や、生きるための力を意味しています。邪気とは「あらゆる到病素因(ちびょうそいん)」の総称で、人体の疾病への抵抗力である正気とせめぎ合い、病が発症するかどうかが決まります。
邪気には、温度や湿度など気候の変化による影響のほか、血行不良や代謝異常、ストレスなどにより生じた病理産物(病的な物質)、便秘や消化不良などにより消化管に停滞したものなどが含まれます。
正気が邪気に負けるため、病気の状態が悪化し、適切な治療を受けることができなければ、状態によっては予後不良に至ることがあります。正気が邪気に負ける状態を「邪勝正衰(じゃしょうせいすい)」といいます。
正気を増やすには、春になる前から脾の状態を整えることが大切です。また、「扶正袪邪(ふせいきょじゃ)」とは、正気の働きを助けることによってその人が元から持っている体質を維持することにより、体の自然治癒力もしくは抵抗力を身につけることを意味しています。
医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。