数ヵ月前から考えていた、東南アジア周遊が現実になる日がとうとうやってきた。最初は素直に周遊航空券で回ろうかと思っていたのだが、検索してみるとかなり高く数も限られる。それじゃ無理かなと諦めようとしていた所、昨年初めて行ったマレーシアが、この円安の中にあってもまだまだ生活費が安い事に気づき、「ならマレーシアを拠点にして、LCCで各地を回ればいいじゃないか」と言うプランが頭に浮かんだのだ。
昨年は初めてという事もあって、KLセントラル駅側のホテルを選んだのであるが、確かに交通の要衝ではあるものの、マレーシアならではの多様性を想像していた自分にとって、その周辺はいささか地味に映った。それもそのはず、ブリックフィールズ周辺はリトル・インディアと呼ばれるだけあって、当然インド人が中心で、前述の多様性は皆無に等しかったからである。もちろん、NUセントラルモールまで行けば様々な人たちに出会えるのであるが、正直立地選びに失敗したな、と思ったものだ。
そこで、今回はクアラルンプール随一の繁華街であるブキ・ビンタンから選ぶ事を決めた。当然ホテル選びには困らないものの、長期滞在ともなればやはり自炊や洗濯なども考慮に入れる必要が出てくる。そこで、いつものブッキングドットコムからだけではなく、Airbnbも選択肢に入れていった。民泊に力を入れているかどうかは知らないが、思った以上に非常に選択肢が多く、しかもリーズナブルな物件も多かった。
当然、安い方がいいのであるが、最低でも20日間という事、そして今年の香港と台湾での厳しい経験を考慮すると、正直価格で妥協はするべきではないと思った。悩みに悩んだ上で選んだのが、今回のブキ・ビンタンのコンドミニアムである。詳しい場所は触れられないが、以前行ったことのある場所の側であり、アクセスには何の問題もなかった。もちろん、オーナーの評価もマックスであり、これは間違いないだろう、という事で8月の中旬過ぎに予約したのだ。
そして、もうひとつなくてはならないのが航空券である。昨年は初めてシンガポール経由のスクートに搭乗したのであるが、昨今の円安にも関わらず、預け荷物込みでも6万弱と非常にリーズナブルである。単純に距離では決まらないとは言え、半分の距離である香港よりも安く行けるのだからお得としか言いようがない。
しかし、安い分懸念も残った。最大の弱点は、成田発のみであるにも関わらず、全て早朝のみのフライトなのだ。当然、自宅から間に合う訳がないので、昨年は成田空港第2ターミナルに存在するカプセルホテル、「ナインアワーズ」に1泊した。もちろん今回もそのつもりでいたのであるが、航空需要の復活もあり大分割高となっていた。
もうひとつの候補であったキャセイパシフィックは朝10時から羽田発があり、こちらは68000円と大分高くついてはいたのであるが、諸々の交通費や宿泊費、そして機内食などのサービスなどを考えたら、せいぜい1万円ほどの上乗せなどそれで十分相殺出来るレベルであった。
ベストな日程を考慮した場合、iPhone発売前に渡航する事になる、つまり今年は発売日に新型を入手出来ないという事になってしまったが、いつかは手に入る事を考えたら、少しぐらい遅れてもいいか、と思った。という訳で、2023年9月21日、羽田から香港経由、クアラルンプール行きの便に搭乗する事が遂に決まったのである。