アーケードゲームを愛す・その12 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

「出たな!!ツインビー」は、前回触れたように知名度の高さもあってか出回りもよく、どこのゲーセンでも見かける事が出来た。しかし、グラディウスと比べるとパワーアップが難しく、復活はもちろん初心者にとっては1面の最初でパワーアップする事すら難しかった。最初の雲地帯でツイン、スピード、分身、バリアもしくはしっぽバリアとフルパワーアップさせる事が出来るのであるが、1発でも多くベルを打ってしまうと色が変わってしまうため、連続で5発ずつ打ちパワーアップを繰り返す事がかなり難しいのである。

 

その救済処置としてか、1面の難易度はかなり低く抑えられているのであるが、その分面白くないのである。また、自機の当たり判定も大きく、グラディウスのようにギリギリで避けていく事が困難なため、バリアを駆使して抜けていく必要があるのだが、その分弾避けのスリルも味わいにくかった。

 

一応、3面あたりからはなかなか面白くなってくるのであるが、前述のように大抵の人はそこに行くまで飽きてしまうはずである。さらに、時期的にも「雷電」のようなとっつきやすいシューティングが好まれたことと、そしてなんと言ってもストIIと丸かぶりしてしまったため、その影響をモロに受けてしまった。一応、グラフィック、そしてBGMはかなり出来が良く、特に後者はアルバム1枚としてリリースされた事からもコナミの力の入れようが伺えたので、及第点以上ではあったと思うのだが、いかんせんタイミングが悪かった。

 

そういう訳で、私がそれなりにやりこんでいったのはかなり後の事であり、その当時はまともにやり込む事はなかった。そして、その当時他に見かけたシューティングといえば、カプコンのUSネイビー、セガのコットン、東亜プランのVimanaなどがあり、一応私もプレイしていったものであるが、正直どれも今ひとつであった。

 

USネイビーに関しては、見た目があまりにもあのエリア88と似通っていたので、最初見た時は正直パチモノかと思ったほどである。エリア88は、ファイナルファイトに次ぐカプコンのSFCソフトだったはずなので、当時の私でも存在は知っていたが、アーケード版はすでに見かける事はなくなっていた。カプコンのCPシステム基板は、メーカーに送って新作と交換と言う形を取っていたらしいので、旬を過ぎたゲームはほとんど見かける事がなくなっていたのだ。

 

コットンは、そのキャラクターの可愛さからゲーメストアイランドなどでも盛り上がりを見せていたのであるが、肝心のゲームはいまひとつだった。のち、PCE、PS、そして最近ではPS4とSwitchでリメイクされたほど息の長いゲームとなったが、正直当時の評価としてはキャラクターが一人歩きしていると言う印象であり、シューティングとしては決して熱いものではなかった。

 

Vimanaは、東亜プランの中でもかなりマイナーであり、リアルタイム世代以外では知名度皆無に等しいのではないかと思う。実際、ほとんどヒットしなかったし、私も地元のゲーセンで一度プレイした程度であった。この時、一緒に置いてあった縦シューティングのゲームをプレイした際、あまりの難しさに一瞬で終わってしまい、若干トラウマ気味となった事があったが、その時点ではタイトルが分からなかった。後に判明したそのタイトルは、東亜の代表作のひとつである「TATSUJIN」であったのだ。