スーパーファミコンを愛す・その17 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

1994年4月、早くもファイナルファンタジーVIが発売された。初代はドラクエIよりも1年半以上遅く発売されたにも関わらず、この時点でもうドラクエのナンバリングを上回ってしまったのだから、当時としても驚きの早さだった。さて、この時は近所のお店に足げに通っていた事が功を奏したか、ちょうど予約を受け付けている時に立ち会う事が出来た。

 

その直前ぐらいに発売されたスーパーファミコンマガジンは、VIはもちろんFFシリーズの大特集であり、非常に読みごたえがあった。もちろん、付録のCDの目玉もVIである。ここで初めてティナのテーマや、戦闘のテーマ曲を聴いたのであるが、前者は文句のつけようがなかったものの、後者に至ってはそれまでのFFのイメージとはなんか違い、正直違和感はぬぐえなかった。ファミマガの紹介文には「中近東のイメージ」とあったが、まさに的を得ていたと思う。

 

また、そのCDにはスーファミだけではなく、PCEのゲームも収録されていたのであるが、その中にはナグザットから発売された「ウィザードリィIII・IV」のBGMも収録されていた。ゲーム自体は微妙な評価であるとは言え、オリジナルのCD音源は非常に出来が良く、驚いたものである。

 

そして、FFVIは無事発売日に購入し、休みの日に一気にやり込んでクリアしていったものである。正直、めちゃめちゃ熱中した、と言うほどでもなかった気もするが、当時はまだ若く長時間プレイが可能だったので、クリアまで一気にやり込んでいったものだ。当時、SFC史上最大の24メガビットを使用したグラフィックは非常に美麗であり、さらにサウンドもPCM音源を最大に活かしたものでまるで実際の楽器のように聞こえたものだ。おそらく、当時の時点では家庭用としては最高峰だっただろう。それぐらいに素晴らしかったものだ。

 

そして、それから2ヵ月後には、早くも「スーパーストリートファイターII」が発売された。すでにアーケードではXが稼働していたため、また時代遅れ的な面もあったのであるが、それでもターボから引き続いてやり込んでいったものである。SFC版は32メガビット使用であったが、さすがに全16キャラでその容量は前作以上に厳しかったはずなので、こちらもかなり削減されている。特に、音声関係の圧縮が凄く、ラウンド事に切れるBGM、そして何と言ってもラウンドスタート時の音声が丸々カットなどのかなり思い切った処理がなされた。

 

特に、ラウンド開始時がまさかの無音とは予想だにしなかった出来事であり、正直私は不良品だと思ったものである。同時に入手した親友も同じ事を言っていたので、交換処理は免れたものの、こんな事もあって40メガビットを使用したメガドライブ版の方に興味もいっていた。実際、3ヵ月後ぐらいになって中古でMD版を購入し、こちらは全ボイス収録、かつBGMも流れっぱなしと言う仕様だったので、こちらを買ってからはそれを中心にプレイしていったものである。

 

確かにグラフィックやBGMやボイスの音質自体はSFCの方が上であったが、それ以外では確実にMD版の方が勝っていたので、当時の私にとっては後者の方が価値が上だった、と言う訳である。