先日紹介したこの公館快打大搖俱楽部製のアケコンであるが、購入から10日ほど経ち、なおかつその間常にメインアケコンとして使用しているので、ここで改めて使用感をレビューしていこうかと思う。私がもっともフォーカスするのは、やはりレバー周りの静音性と操作性であるが、この点は少々期待はずれである事は前回述べた。
私的には旧Pantheraの操作性がとにかく最高であり、次点でTE2+、すなわち静音性が飛び抜けているアケコンが好みであるので、その点でこの公館快打大搖俱樂部は期待はずれであると思わざるを得なかったのだ。つまりは三和電子ならではのあのスイッチのカチカチ音が、ほぼナチュラルに響くので、それが耳障りな事この上ないのである。
なので、正直最初はいくらUFBが標準装備とは言え、とても税込49800円の価値などはないと思ったものだ。しかし、この1週間使いこんでいくうちに、さすがにそれは高すぎとは言えどそれでも日に日にその良さに理解を深めていったのは確かである。その結果、今なおメインアケコンとしてほぼ全機種で使用している。
その理由としては、まずガワがコンパクトでありながら、フル金属製により重量感と安定感、そして高級感が抜群な点である。私はゲーミングデスクを使用しており、スペース的には十分余裕があるのであるが、それでもTE2+などを置くとちょっとでかいな、と感じてしまう。なのでRAPVの大きさぐらいがベストなのであるが、当然重量感にも乏しく、さらにガワの作りからしても若干安っぽさを感じてしまう。
それらがこの公館快打大搖俱樂部、通称Vetashでは皆無であり、コンパクトさと重量感のバランスが素晴らしい。これ以上小さくても、また大きくてもダメだという絶妙なサイズなのである。そして、一見ボタンがかなり下側についているように見えるが、このおかげで手のひらがちょうど傾斜部分に当たるのが非常にポジションが安定してくれる。若干ひんやりはするものの、傾斜との境目はソフトなので、痛さも感じない。
そして、ボタンの打音感である。決して静音でこそないものの、ナチュラルなボタンの打音感を感じる事が出来てなんだか心地良さすら感じてしまうほどだ。そして、最も肝心なレバーであるが、これまで触れてきたようにマイクロスイッチの音がかなり響き、静音性は皆無である。しかし、レバー周辺の剛性感、動かした時のカッチリ感は非常に心地よく、これはガワが金属ならではのものだろう。たわまない、とでも言えばいいのかも知れないが、とにかくレバーを回した時に手に伝わる感触が良いのだ。
なかなか文章では伝わり辛い箇所であるが、このナチュラルかつ剛性感はこの公館快打大搖俱樂部ならではのものと言える。
なので、長年モデルチェンジをせずに一環として同じガワを販売し続けるだけの理由はあるな、と実感したものだ。それでも、さすがに49800円は高いと思うし、それだけの価値があるかどうかは個人の価値観に委ねられる部分が大きいだろう。しかし、それでも私は非常に満足しているし、若干割引されたこの価格で買えたのはラッキーだとも思っている。