キャラバンの詳細に至っては、「ファミコンロッキー」で使われた巨大コントローラーを再現したのと、黄色いキャラバンカーぐらいの事しか記憶にない。そもそもキャラバンの意味すら理解出来なかった年頃である。前述したハドソンジョイスティックはまるで使いこなせなかったので、相変わらずスターフォースにはまるで歯が立たなかった。1ヶ月ほど過ぎた後、5分間の限界である宇宙ステーションエリアまで行けた事はあったが、それぐらいが最高だった。
シューティングに歯が立たないと言えば、もう頭を使うゲームに行くしかない。と言う訳で、この夏休みにはチャンピオンシップロードランナーを、「少年メディア」というハドソン公式の攻略本を頼りにひたすら解いていった。めでたく50面クリアを達成はしたのであるが、あいにく説明書を紛失してしまったため、クリアの認定証は貰えなかったという苦い思い出もある。
キャラバンの結果は、大分後半の大会、おそらく最後の東京大会で優勝者が出たと思うが、確か31万超えぐらいであったかと思う。当時の私からすれば5分間でその点数はまさに神懸かりなスコアであった。キャラバン終了後か否かは覚えてはいないが、スターフォース人気も一段落した頃、ラリオスの核を一番下から撃ち込む「ラリオス流星撃ち」と「地上絵」の正体が紹介された。
5万点ボーナスのラリオスは、光ってから至近距離で撃ち込むのが基本なのだが、当時の手連射では絶対に成功しなかった。なので、このやり方でようやくボーナスを取れるようになったものである。後者はさすがにアーケード版のものは再現はされておらず、かなりしょぼかったのでがっかりした記憶がある。もちろん、到底そこまで進めるだけの腕はなかったので、意味はなかったのであるが。
それから2ヶ月ぐらい経った後だとは思うが、「週刊少年ジャンプ」にて「不死身技」と称したスターフォースの無敵技が紹介された。コロコロコミックでは一切紹介されなかった裏技である。「ゼビウス」の有名な9229なども含め、どうやってこの手のコマンド技が発覚したのかまるで不明だったが、とりあえず前者はROM解析からバレたらしいので、スターフォースもそうかも知れない。
また、この夏休み中に滞在したホテルにて、ゼビウスのコピー基板である「バトルズ」をプレイしたのであるが、その後その影響もあってファミコン版のゼビウスも購入した。しかし、現在では完全に主流になった対空対地共有であるスターフォースに完全に慣れてしまっていたため、打ち分けの必要なゼビウスには今ひとつのめり込めなかったものである。
そして1985年9月、ファミコン史上最大のヒット作が発売される。