以前に執筆した、個人的なアケコンベスト5が、ストリートファイターのハッシュタグ上にて見事1位に輝くなど、それなりに反響があったようなので、ここでは2021年夏版と称する改訂版として改めて触れていこうかと思う。
5位 リアルアーケードPro.N HAYABUSA for PlayStation®4/PlayStation®3/PC
前回と同様の5位である。ガワのデザイン自体はPS3時代に設計されたものなので、つまりはビュウリックス配置のVの2017年版よりも設計上は古いものとなってしまうのであるが、それでもビュウリックス配置に拘らなければこちらがお勧めだ。理由としては前回も触れたよう、オプション系ボタンが全て左上に付いており、押しミスがない事があげられる。
重量に対して剛性感は薄く、内部もスカスカのため多少音が反発し、またガワの側面が角ばっており、机置きを好む人であれば手首に若干負担がかかってしまうため、その辺りを考慮するならば2017Vか、もしくはもう少し頑張ってファイティングエッジを選択するのが良い。今では希少な連射装置も、PS3のゲームでアーカイブスをプレイする時などは使えるだろう。
4位 ファイティングエッジ 刃 for PlayStationⓇ4/PC
今なおHORIの最上位機種。剛性感と、膝置き、机置きいずれの安定感をも求めるのなら前述のNよりもこちらをお勧めする。オプション系ボタンが側面にあるのは正直使いづらいものの、見た目のデザイン性と安定感、そして高級感は所有欲を満たせてくれるだろう。前面に傾斜が付いているのも、手首への負担を抑えられる。予算さえ許すのならば、下位機種よりも断然こちらをお勧めしたい。
3位 Qanba Obsidian
今なおアケコンの最高級品の一角を担い、プロの使用率もダントツなのがこのQanba Obsidianである。レバーが一般的なものよりも長く、また特製の金属製レバーボールも若干重いようなので、初めて使用する時は若干の違和感を感じる人もいるだろう。また、海外製品としては珍しい完全ビュウリックス配置なので、人によっては窮屈さも感じてしまうかも知れない。
しかし、それら欠点を補ってあまりあるのが、その剛性感と高級感だ。特に前者は秀でており、レバーを操作した時の感触がとにかく素晴らしい。同じ三和電子のレバーを使用しているのに、明らかにその感触はHORIのアケコンを換装したそれとは明らかに異なる。一度でも使用すれば、その素晴らしさが分かるだろう。
2位 Qanba Pearl
ほぼ1年前にArcadeShockのみで独占販売され、この4月になって遂に国内アタッサから正式に発売されたのが、Obsidianのノアール配置バージョンであるQanba Pearlだ。とにかくホワイトの見た目が美しく、そしてノアール配置が思った以上にガワにマッチしており、この上なくやりやすい。そして、何と言ってもObsidian最大の欠点だった、レバー長とボールが完全に解決されており、デフォルトのままで何の問題もなく使用出来る。
現在、新品で購入出来るアケコンとしては間違いなく最高傑作だろう。絶対にお勧め。
1位 Razer Panthera
Qanba Pearlが発売しても、やはり個人的にはどうしてもRazer Pantheraの1位を揺るがす事は出来ない。オリジナルはもちろん、香港TecoBuyにおけるドラゴンボールファイターズバージョンも完売してしまったため、新品で購入するのはほぼ不可能となってしまった。なので、購入するにはメルカリなどから中古で買わざるを得ないような状況なのであるが、そんなデメリットを考慮しても、今なおその出来は歴代最高級品のひとつだと言える。とにかく静穏性が高く、同じ三和電子なのに何故こんなに感触が違うのか、と今なお思わざるを得ないそのガワの作りは、まさにアケコン界の王様と言っても過言ではない作りなのだ。
前述のよう、もはや新品では購入不可能なので、「新品」というくくりで行くと2位のQanba Pearlがダントツの1位となるのであるが、それでも両方所有している私からすると、やはり今でもPantheraに軍配を上げざるを得ない。それほどの逸品なのである。