ストリートファイターシリーズのキャラクター使用歴・その1 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

大分前に書いた、ストIIシリーズの投げはめの歴史のアクセスが多かったので、ここでは私のキャラクター使用遍歴を綴っていこうかと思う。

 

大体、余程ひねくれたゲームでもない限り、最初にカーソルがあっているキャラクターは基本的にそつなくこなせる、というのが通例である。ある意味ストIIの前作的存在と言えるファイナルファイトなどはまさにその典型であり、最も使いやすく、そしてクリアもしやすいのがコーディーであった。というか、むしろこちらはその他二人が癖がありすぎ、とくにハガーを使用した場合はまるで違うゲームとなるレベルなだけに、余程ハガーに愛着がない限りはコーディーかガイしか選択肢がなかったと言える。

 

その例にならい、私がストIIを初めてプレイした時に選んだのもリュウだった。初代はリュウとケンはほぼ同一キャラとされ、リュウ・ケンと呼ぶのが普通であり、実質的には7人であったものの、それでも当時の感覚で言えば無茶苦茶多く感じたものだった。その中から、何の予備知識もないまま適当なキャラを選択、というのはとてもできず、とりあえず何も考えずにそのままリュウを選択していっただけだった。

 

その当時は、まだまだCPU戦が主流であり、そしてまるで台が開かない状態が続いていたので、1回のプレイがとても貴重だった。さらに、まだアーケードゲーム初心者という事もあって、当時の私にはストIIでさええらい難しいゲームであり、とても複数のキャラクターでやり込んでいくという余裕などはありえなかった。という訳で、最初に選んだキャラがリュウだった、という理由だけでそれからもずっとリュウを使用していったのであるが、リアル世代ならご存じのように、のちに「ゲーム史上最弱の主人公」と揶揄されるほど、リュウは弱く、特に対戦では圧倒的に不利だった。

 

まあ、その当初はまだ対戦需要は皆無だったので、CPU戦のみの攻略であったのだが、それでもガイルや春麗に比べたら難しいほうであったかと思う。当時のCPU戦は投げはめ全盛であり、ダルシム以外のキャラクターは大体それでいけたのだが、それでも前二人が一番クリアには近かったように思う。ただ、ゲーメスト誌上での人気とは裏腹に、実際に春麗を使用している人は案外少なかったように思えた。

 

なので、いきなりハードモードを選んだようなものであったが、それでも初代では唯一3つ必殺技を所有しているキャラクターだけあって、それを出せるようになっていくと段々面白くなってきたものだった。そして、3ヵ月ぐらいたってようやくベガを倒してワンコインクリアを果たすと、それ以降はひたすらアッパー昇龍拳の練習に費やし、また友人とも対戦を始めるようになった。その友人はさらに特殊であり、当時でもまだ珍しかった本田やザンギエフばかりを使用してプレイしていった。まあ、逆に言えばそれらとリュウ・ケンはどっこいどっこいなので、毎回僅差の勝負を楽しめたものだった。

 

しかし、対戦台が普及し、他のプレイヤーとも対戦をするようになると、やはりリュウではきつく、特に相手がガイル、ダルシムになるともはやお手上げである。ただ、初代ではリュウ・ケンやザンギエフなどは、投げはめは容認されていたために、ガイルに関しては一度転ばせればあとはなんとかなったものだった。しかし、ダルシムではまず近づく事すら容易ではないので、リュウ・ケンやザンギエフではほぼ勝つのは不可能に近いレベルであったのだ。プレイヤー人口が少ないので、実際に当たった事は少なかったのだが、なので初代ストIIに関しては友人以外と対戦する事はなくなっていった。

 

また、私も友人、そして立ちスクリューへの憧れもあって、いつしかザンギエフも使うようになり、リュウに次ぐメインキャラクターとなっていった。さすがに対戦台では使用しなかったものの、当時はCPU戦のスクリューはめだけでも快感であり、また立ちスクリューが出来るだけでもギャラリーを沸かす事が出来たので、ひたすら練習に費やしていったのであるが、はめはともかく立ちはなかなか習得できなかった。

 

そんな時に突然飛び込んできた大ニュースが、対戦に特化したと言えるアッパーバージョンである「ストリートファイターIIダッシュ」だった。今の世にアプデなど出来ない時代であったので、所詮アッパーバージョンであるこのストIIダッシュが最新ゲーム扱いというのは賛否両論であったものの、初代ストIIプレイヤーからは概ね歓迎されたものだった。

 

ここでリュウ・ケンの差別化、かつ大幅な強化がなされた。具体的には、通常技の判定が大きくなり、そしてもちろん必殺技の強化だ。特に、リュウは全ての必殺技が強化され、特に小昇龍拳と竜巻旋風脚で相手が必ず倒れるのが何よりの強みとなった。ケンに関しては、とにかく全キャラに対してジャンプ大攻撃アッパー昇龍拳が入るのが超強力であったものの、リュウよりかは多少癖が強くなったため、総合的にはリュウの方が有利だった。

 

キャラの解析が進む前は、リュウはかなり有利とされたがために、一気にリュウ人口が広がったと思う。しかし、ダッシュから乗り換えた人たちはまだ3段攻撃が出来ない人も多かったため、すでに余裕で出せていた私はしばらくいい気になってプレイ出来たものだった。しかし、発売から3ヵ月も経つと周りのレベルも上がり、容易には勝てなくなってきたため、次第に嫌気がさしてプレイするのをやめてしまった。

 

初代ストIIは、年単位かかったとは言え全キャラクリアは達成出来たものの、ストIIダッシュでは覚えている限り5人でしかワンコインクリアは出来なかった。使用キャラが12人に広がった、イコール覚えるのが余計に大変になった事もあり、キャラが多くなったのと反比例してキャラの使用範囲が狭まったというのは皮肉だった。よって、結局ダッシュになってもひたすらリュウ・ケン、あとはザンギエフしか使用しなかったものだ。