実に4年半ぶりとなる台北、台湾への渡航。さすがにそこまで間が空けばそれなりに違いも出てくるので、思いついた分だけ綴っていこうと思う。
1.エアライン
今回私が選択したのは、台湾を代表するキャリアであるエバー航空。創設以来、一度も死亡事故を起こしていないという、安全面では世界的に評価の高いエアラインであるので、台湾へ渡航するならまず最初の選択肢となるのだけれども、実は利用したのは今回が初めてであり、最初のキャセイパシフィック航空を除けば、2015年2月までの香港経由便も含めて、全てチャイナ・エアラインを使用していた。
一応こちらが国のフラッグキャリアとなっているのだけれども、多くの人がご存知のように過去に何度も重大インシデントを起こしており、これまで何度も世界で最も危険なキャリアのトップ10に選ばれてきたほど。よって、普通に考えればまず避けるべきではあるのだけれども、それでも航空機事故そのものの確率が極めて低い事と、スカイチーム加入後はほぼ死亡事故は起こしていないと言う事もあり、コスパを最優先で考えたらCA以外の選択肢はなかった。また、美人アテンダントが多いキャリア、としても知られるが、もちろんケースバイケースとは言え、これまでの経験上、モデル級の美女を何度も見てきた事はたしかだし、さらに1度だけではあるものの、ほぼ全員のアテンダントが極上級だった事もあったので、その評判に関しては嘘ではない。
よって、価格やCAにおいての有利性がありながら、何故今回に限っていきなりEVAを選択したかと言うのは、今回に限って言えば後者の方が安かったから。そして初めてのキャリアともなれば当然期待もする訳だけど、FAのルックス云々はともかく、サービスに関してはANAを参照にしたとかで文句なし、若干の不満は機内食が口に合わなかった事ぐらい。また、機体のせいか何なのかは不明なものの、離陸後の上昇時がCAと比べると大分穏やか、身体への負担も皆無だったので、いかに安全面の評価が高いというのを身に染みて実感したものだった。
また、台湾線においてもここ数年でLCCが台頭してきており、代表的なものとしてバニラエアやスクートなどが挙げられるが、香港エクスプレスに比べると価格面でのメリットが低い、フライト時刻も微妙などのデメリットが存在するので、正直あまり使い勝手は良くないとは思うので今回はパスした。前述のHKエクスプレスがあまりにもコスパが高いので、正直それと同等レベルにならなければ、使う気にはなれないと思う。
2.空港・台北市内間の交通。
3月2日、とうとうMRTの空港線が正式開通したものの、早朝はまだ試運転中だったので、あいにく乗る事は叶わなかった。と言う訳で、今回もバスに乗らざるを得なかった、つまりMRTが正式開通した数日前まで、なんと40年近く、桃園から市内への交通はバスかタクシーに限られていたと言う事になるのだ!成田でさえ、開港から13年後に空港駅と成田エクスプレスが開通した事を考えれば、約38年軌道系交通機関が存在しえなかったとは想像も付かない事だが、とにかくほとんどのケースでバスを利用するしかなかったのだ。
2011年に利用した時は、最寄りのホテルが民権西路駅近くだったので、どの路線のバスに乗ったのかはもう覚えていないのだけれども、何のアナウンスもなく乗客がぞろぞろ降りていくのを見て、とてつもない不安に駆られたのは良く覚えている。どうしようもないので、近くの乗客に地球の歩き方を指さして聞いたりしたが、片言の日本語で教えてくれたり、また他の乗客まで協力してくれて、大変感動した事も覚えている。
2012年はその反省から、台北駅間近のホテルに泊まったので、国光客運のバスで終点の台北駅まで乗るだけで済んだ。もちろん、今回も同じホテルだったので、同バスに乗り込んだものの、前回は午後8時頃だったせいかスムーズに乗れたのに、今回はバス乗り場に長蛇の列、雨の中なんと乗るまでに50分近くを要してしまった。成田バスのようにトイレもなく、さらに渋滞にも巻き込まれたためかなりの不安に陥ってしまったものの、無事に着く事が出来た。4年前と比べたら、英語のアナウンスが充実したかのような印象を受けたが、当時の事はほとんど覚えていないので、定かではない。まあ、それだけトラブルもなくスムーズにいけたのだろう。
3.SIMカード
4年半で劇的に変化したのが多分これ。2011年当時、すでに台湾では旅行者向けのプリペイドSIMが売られており、入国審査を出てすぐに購入する事が出来たものの、なんせ当時は肝心のSIMロックフリーのスマートフォンそのものが日本では入手困難であり、SIMカードの存在を知っていてもそれを実用とする事が実は容易ではなかった。しかし、当時の自分はケータイこそドコモのガラケーだったものの、iPodTouch用に、モバイルルーターを利用していた。そして、PCの設定によりSIMフリー化する事が可能であり、ネットの記事を参考にそれにプリペイドSIMを通して使用した。
しかし、常にバッテリーを考慮してオンオフする必要があった事と、モバイルバッテリーもまだ所有しておらず、iPodTouchの消費電力にも常に気を配る必要があったため、大活躍した、と言うところまではいかなかった。1年後にはiPhone4Sを所有していたが、当然日本用にはSIMロックフリーバージョンは存在していなかったため、ネットで見つけた怪しいツールを使用していったが、設定に若干の難があったため、こちらも常時活躍とはいかなかった。とは言っても、現地の友人と電話連絡は出来たので、前年に比べたら遥かにマシだったけども。
そして、今年、近年になり遂にキャリアの携帯でもSIMロックフリーが合法的に可能となり、当然前回の香港渡航時前に、自身のiPhone6Sもロックフリー化していた事から、4年半前とは比べ物にならないほど容易にセットアップが可能となった。今回は桃園のターミナル2を使用したのだけれども、アライバルを出てすぐ左に行くと台湾のキャリアショップがあるので、そこで日数に応じたSIMが購入出来る。おそらくどれでも問題ないと思われるが、一番メジャーな中華電信が「台湾No.1」の謳い文句を掲げていたので、無難にそこで7日間500NTDのSIMを購入した。約2000円弱ぐらいになるが、ローミングやパケ死をすると思えば遥かに割安だ。
前回は日本の免許証を要求されたが、今回はパスポートだった。確認が終わればSIMのセットアップもしてくれるし、当然英語で通じるため、非常に簡単な手続きで終わる。その場から使用する事ができ、当然4Gなため速度は問題なし、台鉄の地下で繋がりが悪くなるぐらいで、後はほとんどの場所で快適に使用する事が出来た。このおかげで、迷ってもすぐにグーグルマップを見る事が出来た、イコールすぐに日本人と判別される地球の歩き方のマップも取り出す必要が皆無となったため、非常に快適な街歩きが行えたものだった。
つづく。