2011年の初の台湾旅行については、詳しく何回にも分けて書かれているが、2回目となる翌年については触れられていなかったので、改めてここで記す。
この年も、前半の5日は台湾、後半5日は香港と言ったようなマルチトリップを選択した。当然、航空券はまとめての周遊券を予約したが、この時に初めてチャイナエアラインを選択した。実は、前年もCAの選択を考えたのだけれども、色々調べると過去の事故が出るわ出るわ、スカイチーム加入後は重大インシデントは起こしていないとはいえ、さすがにまだ初心者の私としては怖気づいてしまい、フライト時間の問題もあって、命には代えられないと思い割高ながら安全性抜群のキャセイパシフィックを選択してしまった。
しかし、さすがに1万5千円の価格差は大きい。前述のように、ここ数年は重大事故は起こしてはいないし、また飛行機事故の確率も、毎日乗っても合う確率は8000年に1回、しかも台湾路線は毎日運航しているにも関わらず、だ。しかも、CAは美人アテンダントが多いとの評判、そんなこんなで初めてのCAを選択することとなった。
成田発桃園行きは運行時間帯が良く、今でも大体朝9時と午後2時台が基本だ。これ以降、何度も乗っていったので、いつどの便でどうなったかははっきりは覚えていないものの、地元からも余裕をもって出かけられるのはありがたい。しかし、午後便だと当然、着くのは現地の午後6時過ぎぐらいになるので、当日の観光はやや厳しくなるのがネックだけども。
話は多少前後するものの、この時点ではまだ英語サイトなどはあまりチェックしていなかったので、ホテルの予約はもっぱら台北ナビから行っていた。
前年も同サイトから予約したのだけれども、価格重視で選んでしまったため、立地が若干不便なホテルを選択してしまった。MRTの駅には近かったのだけれども、空港からのバスを途中で降りなければならず、しかも当日は夜で雨も降っていたため、まともな初のひとり海外旅行としてはかなり不安な思いをしたものだった。まあ、実際は台北のバスターミナルまで行っても、MRTに乗っていけばたどり着けたはずなのだけれども、重いスーツケースを引きずりながら周辺をさまようとなると考えるとやはりハードだ。
よって、2012年に関しては立地重視で選択する事にした。となると、当然台北駅から徒歩圏内がベストとなる。ちょうど、当駅から徒歩5分以内の場所に、城美大飯店、英名Chair Man Hotelと言う1泊4000円台のリーズナブルなホテル、しかも朝食付きがあったので、今回は無難にそこに泊まる事にしていった。
今は円安だから4000円台は厳しいかもしれないが、それでもその価格だと香港では絶対にまともなホテルに泊まることは不可能なだけに、この安さは台北の大きな魅力だ。もちろん、台北にもゲストハウスや、複数人のドミトリー的な宿はあるのだけれども、バックパックではなく休養を兼ての旅行であるだけに、ここは無難にホテルだ。
見た目はやや古めかしいものの、部屋は成田空港周辺並みのホテル並に整っており、清潔感は十分、Wi-Fiもフリー、朝食付き、周辺にコンビニはある、個人的には文句なしの宿だった。これなら次回以降もここ、と決めていたが、あいにくそれ以来台湾自体に行っていないので、当然今のところこれが最初で最後だ。しかし、他にめぼしいホテルもないので、おそらく次もここにするだろう。機会さえあれば。
再び話を戻す。台湾はご存知のよう、非常に親日であるし、空港からバスしかないのを除けば交通も発達、コンビニも多く、また英語表記も日本より充実など、日本人にとっては全く構える必要のない国だ。2回目、と言う事もあるし、特に特別準備した事などはなかった、とは思う。ただ、香港のようにその辺に両替商がある訳ではないので、プラスの国際キャッシュカードはあった方がいいだろう。
空港に着いてしておきたい事は、両替の他に現地SIMカードの契約だ。これは、イミグレを抜けた後に専用のカウンターがあり、そこで行う事が出来る。しかし、香港のように自由に買える訳ではなく、日本人であれば運転免許証などのIDが必要だ。なので、若干面倒ではあるものの、それさえあれば買う事自体はたやすいし、英語も通用するので買う事はたやすいだろう。しかし、この当時は日本では今ほどSIMフリーのスマフォが流通している訳でもなかったので、それが壁と言えば壁だった。幸い、使い勝手こそ微妙だったものの、iPhoneをSIMロックフリー化出来る怪しげなツールがアマゾンでも出回っていたので、それを使用して5日間のプリペイドSIMを購入していった。
空港から台北中心地までの交通は、基本的にバスだけだ。日本円で500円もしなかった程度と格安ではあるが、さすがに日本のリムジンバスのような快適さは期待しないほうが無難だ。トイレはついていないが、遅くても市内まで1時間もあれば着くので、事前に済ましておけば大丈夫だろう。ただ、降車アナウンスや表示などは一切なかったので、初めての人はやはり終点の台北駅周辺のホテルを予約しておくのが無難だろう。
また、すでにこの当時から空港線の建設が行われていたのだが、2015年の現在未だ開通していない。翌年には開通するとの事なので、これさえ出来れば市内までの利便性は飛躍的に向上する。開通したらまた行ってみたいものだ。
台北駅周辺は随一の繁華街だけあり、夜まで賑やかだ。しかし、午後10時以降は一気に人が減り、閉店する店も多くなっていくので、出来れば食事はそれまでに済ませたい。それ以降となると、必然的にコンビニかマックとなってしまう。しかし、前者は英語が通じるか不安だったので、この時は台北駅前の大きなマックに行ったと思う。すでにクローズ作業が始まっており、店員も少なかったのでカウンター1台に行列が出来ていた。当然、英語で注文するしかなかったが、香港のようにバイリンガル表記であるし、店員も難なく話せたので、それに関しては困る事はなかった。
ここで、どのぐらい英語が通用するかだが、基本的に街中では英語は通用し辛いとは思う。台北は最大の都市だけあって、日本人観光客も多いので、サービス業であれば英語や片言の日本語が通じる確率はそこそこ高いと言える。ただ、マックなどの外資系はともかく、ローカルのファストフードなどは英語メニューがあっても、通じない事があったので、簡単な中国語ぐらいは覚えていったほうが無難かも知れない。逆に、街中での英語表記は日本よりも遥かに充実しているので、困ることはないだろう。もちろん、こちらが英語を理解出来さえすれば、だけど。
交通に関しては、MRTと言う地下鉄が台北を網羅しているので、移動に困る事はないだろう。もちろん、ここにもEasy Cardと言うICカードが存在し、自動販売機で購入する事が出来る。裏面には中国語と英語のバイリンガル表記で説明がなされているが、日本のスイカやPASMOが日本語だけなのと比べると雲泥の差だ。また、市内のバスでも使用可能であり、チャージはコンビニなどでも出来る。
MRTという地下鉄は90年代後半から開通したようなので、どこの駅も車両も綺麗だ。また、英語アナウンスも充実しており、駅名も普通名詞は英語訳されているので、分かりやすい事この上ない。しかし、当然全部各停しか存在しないため、長距離の移動は案外時間がかかるのが難だ。また、日本でいう昔の国鉄も走っているが、それは普通に切符を買って乗ることになる。
そして、台湾と言えば、日本が技術協力した高速鉄道、通称Taiwan High Speed Railも台湾の西側を貫くように走っている。私もこの時初めて乗ったのだけれども、当然の事ながら実に快適だった。本当は高雄まで行くつもりであったが、疲れが溜まっていたため台中で降りてしまった。新幹線を使用して、台中市内まで出るのは乗り継ぎが必要なため案外面倒なのだけれども、ローカル線の駅にひとりポツンといると、一人旅をしているという意識を嫌でも実感させられるため、それはそれでいい経験だったと思う。
台中は台湾の中でも気候がいい部類に属するらしいし、実際快適であり非常に居心地はいい感じだった。途中食べたラーメン店で英語が通じなかったのは難だったが、帰りに寄った通りで初めて春水堂のタピオカミルクティーを飲んでいった。異常に風が強くて大変ではあったが、味は評判通り。今では都内に数件店舗があり、最近新宿にも開店したため、気軽に飲めるようになったので最高だ。
この2012年の回に関しては、5泊と割と余裕をもってでかけたため、前年よりもそれなりに色々な場所に訪れる事が出来た。中にはトラブルもあったが、それらの詳細はまた次の機会としよう。