日本人として | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

Youtubeにて某超有名漫画家が、
被災者らに対して励ましの言葉をかけていたけども、
率直な感想を言わしてもらえば苦しんでいる人に対して、
「頑張れ」は絶対にかけてはいけない言葉のひとつだと思うのです。

まして故郷も家も、そして家族も失ってしまった被災者に対して…
「これ以上何をどう頑張れば良いのですか」
俺なら絶対にそんな残酷な言葉はかけられない。

だからもうちょっと言葉を選んで欲しかったな…としか言いようがないんだけども、
同じ言葉、ニュアンスであっても、
何故か海外の方からそんな励ましをいただける、って言うのは凄く嬉しいし、涙する。

Don't give up Japan!
Don't give up Tohoku!
加油日本!

日本ってこんなに海外の人からも愛されていたんだ、
そして心配してくれているんだ、と言う事に初めて気付いたし、
また決して暴動、略奪が起きないその忍耐強さにも賞賛の声を頂いた。

今まで理解出来なかった日本の良さ、
そして日本に憧れる外国人の心情もここで初めて理解出来たし、
さらに何故こんな極東の小さな島国が、アジアで初めて高度な文明を築けたのか、
欧米に唯一対抗出来たのか、何故壊滅的な被害を被りながらも、
戦後世界第2位の経済大国になれたのか、G7の一員でいられるのか…。

俺はこんなに凄い国に生まれ、育ってきたんだと思うと、
日本人である事に誇りを持たずには居られなかったし、
ご先祖様らは偉大だったんだな、とも思わずにはいられなかった。

正直、暴動や略奪が起きない、って言うのは、
他人の目、世間体を気にしすぎる、って言う国民性、
悪く言えば他人と同化しがち、な部分も強いとは思うんですけどね、
でも前述のよう、倒れても倒れても、
その度に立ち上がってきた日本人は凄いんだな、と言う気持ちの方が強かった。

ただ…いくら励まされても、
祈られても、そしていくら募金が集まろうとも、
失われた命は決して戻ってこないし、
かろうじて生き延びた被災者の方の生活、
また壊滅的な被害を受けた町の復興にも今日、明日で元通りになる訳でもない。

そう思うと本当にやるせない気持ちになるし、
同時に何の役にも立てない、
大した募金も出来ない自分に対しても凄い歯がゆい。

だから何千万単位で募金している人たちを見る度に、
俺もそんな事が出来るような男だったら、といつも思ってる。

でもそんな事は自分には無理だし、
それなら出来ないなら出来ないなりに、節電、節制など、
今の自分にも出来る最低限の事はして行こう、
そして精一杯毎日を悔いのないように生きていこう、
それが被災者、犠牲者らに対する人としてせめてもの行いだと思うのです。