帰ってきてからはしばらく休んで、
その後はずっと「The Karate Kid」と「The Wrestler」、
つまり映画を2本もぶっ続けで観てしまった。
どちらもとっくに観た映画なんですけども、
前者はひとつの事をマスターするには、
とにかく地道な努力が必要不可欠な事、
後者に至っては人生そのものを色々考えさせられた。
日本のブルーレイには日本語字幕しかないんで、
英語字幕で観れたのは初めてだったものですから、
久しぶりと言う事もあったけど、
結構新鮮な感じもあって見入っちゃいましたね。
いつかどこかで聞いたか忘れちゃいましたけど、
ほとんどの人間は仕事、趣味、家庭と、
それぞれ上手くバランスを取って生活しているのに対し、
人生の9割、下手したら10割ぐらいは
好きなものに賭けて生きている人たちも居るんですよね。
で、この「The Wrestler」の主人公、
ランディがまさにそんな感じで、
また題材がプロレス、
って言うのがまたグッと来るものがあるのです。
常に危険と隣り合わせ、
時には死に至る事も少なくないのに、
どんなに痛い目にあっても怪我を背負っても、
どんなにその世界で一流になった所でも、
決して報酬も、
そして世間からの評価も、
他の一流スポーツ選手には及ぶべくもない。
アメリカではまだWWEがあるから良いけど、
日本では過去の栄光は見る影もなく、
ほぼ一部マニアの趣味と化してるし、
未だに世間から偏見の目にも晒されてる。
でもほとんどのレスラーが、
レスラーである事を辞めようとはしないし、
その道を目指す者も耐えない。
そしてこのランディも、
一時はドクターストップにより、
プロレスから引退し平穏なバイトの日々を送るものの、
やっぱり過去の栄光を捨てられず、
結局プロレスをやるしかない生活に逆戻りしてしまう。
現実の世界では決してまっとうに生きられず、
老年に近い年となってもプロレスをやるしかない、
でもそんなある種不器用、格好悪い生き方が、
俺にはホント格好良く映ったし、
男として憧れすら抱いてしまうんだよね。
もちろん俺にはそんな生き方は出来ないから、
って言うのもあるんだろうけど、
ある程度の年を重ねた男であれば、
共感出来る人も多いんじゃないかな、と思うんですよね。
結構どぎついシーンも多いんで、
女性の方にはお勧めは出来ないんですけど、
ホント素直に、良い映画だな、と改めて思ったのと同時に、
男っていつまで経っても子供なんだな、とも思いましたね…。