途中、何年も書かなかったりするけど。
書けなくなったのは、時間的なものもあったし、すごい小説を読んで書いてもしょうがないなあと思ってしまうこともあったし。
直近で書けなくなったのは、篠田節子さんの仮想儀礼読んだ後だな。
もうすごくって、夢中になって読んだ。
その深さと言ったら。
それから3年ほど小説を書けなくなった。
自分が書くことには意味が見出さなかったし、実は、本もあまり読めなくなってた。
去年、気まぐれにエブリスタに登録して、過去作品を公開してみた。
どんな年代の人が読んでいるかわからないから、固い言葉を柔らかく変えたり、少し説明を足したりしながら、アップしていった。
更新のたびに来てくれる人もいたので、地道に修正しながら完結までいった。
いくつかあげた中で、一番読んでもらうのが恥ずかしい小説が、なんだが徐々に人が来てくれるようになって、今では毎日200人くらい来てくれる。
ラストは決まっているし後一息で完結できるんだけど、なんだかこの喜びを手ばなしたくないなんて思ってしまう。
だらだら続けることはしないけれど。
自分で作った世界の、1キャラクターの悲しみに飲み込まれそうになる。
読者さんは、彼を可愛いと言ってくれるけれど。
これが小説を書く醍醐味だな。
好きになればなるほど、きっと、本当のあの子を知って、もっと大切にしたくなると思う。