人間は、無意識下で、自分に都合の良いように解釈し、行動する



 という性質を持っているそうです。



 この心理の働きを、自己奉仕的バイアスと言います。



 去年頃、ハーバード大の論文に、不正会計のメカニズムを、この



 自己奉仕的バイアスを用いて解説していたものがあって、面白か



 ったのを覚えています。



 モチベーションが維持できないときや、心がポッキリいきそうに



 なった時などに、このバイアスを利用すると、うまくいく場合が



 あります。



 例えば、単純作業を大量にやらないといけなくなった場合。



 やる気が失せ、手をつけるのもおっくうになり、しばらく何もで



 きずに時間を過ごしてしまう、という経験、ありませんか?



 こういうときは、目的を変えるんです。



 「大量の単純作業をやりきること」を目的にするのではなく、



 「もしこれをやらなかったら、どうなるか。あの人を困らせて



  しまうな。仲間が泣くな」など、作業しないことで、自分に



 とってどんなマイナス材料が出てくるか、考えてみるんです。



 結局自分をごまかして動機付けるわけですが、どちらにしても



 やらないといけない作業なら、自分にとってのメリットを感じ



 ながら作業する方が、気楽なはずです。