ただ抱っこして、乳をふくませ、眠りしていた頃は体はきつかったけど、楽でもあった。

自分が頭の中で何を考えていても、何も考えてなくても、みにくい感情が吹き荒れて、自分ではどうしようもないときでも

腕でくるむように抱き、とんとんしていれば、それですべて認めてもらえるような
自分の存在が無条件に受け入れられているような幸福感を味わえたから

楽だった面もあるということ。慢性の腰痛はあったけど。

あの子が成長し、私が何を考えてるか、何かに反応し、いらついているかわかり、小さいしょうもない人間だとわかったら

いやだなと思う。一度吐き出した言葉は空気に混ざり、消え、あの子の記憶に残される。

だけどなりたい人間のイメージ通りにふるまえなくて、みっともないところをさらしてしまうのだ。

このくだらないようなことに悩み苦しむ女があなたの母です

尊敬されたいと思っているのか

そうではなくても、あの子をいびつにせずに育てられたら御の字で。

あの子をお守りください。

激しい感情がわきおこって、その時だけで台無しにしないですむよう、私をお守りください。

少しでも自分が落ち着いた、凪いだ海みたいな気持ちで、あの子と関わっていけますように。