お店に漫画を置いていかれた方がいた。

筑摩書房から出ている杉浦日向子さんの漫画数冊である。

コメディお江戸でござるに出演されていた着物姿が記憶に残っていた。
お蕎麦や江戸に関する著書を読んだことはあったけど、漫画は初めて読んだ。

浮世絵のような画風のものもあった。白泉社から出ていた少女漫画雑誌に掲載されていた現代的なタッチのものもあった。
背景などはガロっぽい(笑)、線の太い、劇画タッチでもあった。

江戸情緒とかいう大きなくくりの、綺麗だけど奥行きが感じられないものではなくて、湿った空気とか男女の息遣いだとか、闇がまだ濃かった電気のない時代に潜む魔の存在とか、そういうものが混沌と描かれている。

確かに江戸時代に暮らす町の人たちの雰囲気はこういうものだったのだろうと圧倒的な説得力があるのだ。

時代考証を専門に学ばれていたと書かれていたから、それあっての重さなのだろうけど。

杉浦日向子さんが「江戸の人」だったのではないかという松田哲夫氏の言葉が、一番納得いく気がする。


二つ枕 (ちくま文庫)/筑摩書房
¥605
Amazon.co.jp

東のエデン (ちくま文庫)/筑摩書房
¥821
Amazon.co.jp

ゑひもせす (ちくま文庫)/筑摩書房
¥691
Amazon.co.jp

ソバ屋で憩う―悦楽の名店ガイド101 (新潮文庫)/新潮社
¥637
Amazon.co.jp

とかねえ。

杉浦さんの着物姿は、日常の延長上のこなれた感じが素敵で
(さすが日本橋・呉服屋さんのお嬢さんであった)
いいなあと思うのである。