年の瀬ですが…
今日はリネンについて調べて驚いたことをお話します。
以前、あるショップのオーナーさんから
お店で私の服を扱わせてもらいたい、とお話を頂きました。
そのときはすごく嬉しかったのですが
そのオーナーさんは私が扱っているリネンが
リトアニア産のリネンかどうかをとても気にしておられました。
リトアニア産のリネンが最高級、と思っておられ
それ以外はまあ、いうなれば「B級」
リネンを扱う人ならご存じでしょうが
リトアニアリネンと名が付くものは異常にお高い
リトアニアリネンを大量に仕入れるだけの財力がなかった私は
とても対応できないと思い、そのお話は流れました。
私が普段扱うリネンはほとんどがアシュリーファブリックのリネンです。
そしてアシュリーファブリックのリネンは「中国産」です。
失礼な話かもしれませんが
「中国産」ってなんとなく品質大丈夫…?って思われそうで
深堀して調べるまでは、なんとなく後ろめたく思っていました。
しかし、今更ながらで逆にお恥ずかしいのですが
リネン生地ができるまでについて調べて、驚愕の事実が判明しました。
リネン生地ができる工程は3つ
①原材料フラックス栽培
②紡績―――フラックスを糸にする
③製織―――糸を織って布にする
です。
①原材料フラックスの生産量は80%がフランス産です。
隣接するベルギーとオランダの生産量を合わせると90%以上になります。
リトアニア産のフラックスは残り10%に含まれますがフランス産に比べると品質は悪い。
リトアニアリネンはリトアニアで育てたフラックスで作られる
だからお高い、と認識していたのですが見事に覆されました。
②紡績
フランスで収穫されたリネンが向かう先は中国の紡績工場です。
フランス・ベルギー・イタリア・ポーランド・ハンガリー・リトアニアにも
紡績工場はありますが全体の80%が中国で紡績されます。
③製織
糸を生地にする段階では、そのまま中国で製織された生地を輸入する場合と
糸を輸入して、自国で製織する場合に分かれます。
ただ、この先がとても曖昧なのです。
というのも、リネン業界では生産地表示に決まりがないことです。
国際基準が存在しないらしくメーカーの表記は自由。
①原産地であるフラックスの産地で表記する場合
②糸にした紡績国で表記する場合
③布にした製織国で表記する場合
つまり、メーカーの意向次第という訳です。
例えばフランス産のフラックスを中国で糸にして、
日本の織機で織りそれを「国産リネン」と表記するメーカーもあります。
フランス産のフラックスを中国で糸にして、
日本の織機で織っても「アイリッシュリネン」と明記するメーカーもあるのです。
意味が解らない
なので、「リトアニアリネン」と名が付くものが「最高品質」であるとは
一概に言えない事を知りました。
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ただ品質面で言えば原材料となるフラックスの繊維を取るときに
一番初めに取った長い繊維で作る糸は上質です。
繊維を採取するたびに段々と短くなっていくわけですが
その繊維の長さによってリネンの良しあしは決まります。
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この事実を知ってアシュリーファブリックの生地を私が扱っている事に自信が持てました。
アシュリーファブリックさんは初めから「中国産のリネンを輸入している」と
明言しておられますので、とても誠実で良心的な取扱店さんなのです。
アシュリーファブリックの生地を見つけたのは10年以上前です。
リネンなのに安すぎて驚いたのですが、
縫いやすい厚みがあってとても扱いやすいリネンなのです。
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リネンを買いたいけど、どれがいいのか迷う、という方
一度使ってみて!!!
という内容を、冬の日の今日書くという私の変態さ
あ、そうそう
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