ステラ薫子です。
今日はパワースポットの話を。

正五九(しょうごく)という言葉をご存知でしょうか。
これは、旧暦のお正月と、五月と九月という意味で、この時期は喜ばしいものを控えるという風習があります。
ですから、本来、正月と五月と九月は、結婚式などを控えたほうがよいのです。
その代わり、厄を祓ったり神仏のパワーを頂いたりするためにこの時期に神社に行くといいので、私はいつもお正月、五月、九月に神社を訪れます。
特に、1日と15日はよくお榊を替える日として節目でもありますが、やはり各月の最初の日は大きな節目ですから、出来れば1日に行きたいといつも思っています。
なぜ正月と五月と九月にお参りをするのかというと、日本の農耕文化が大いに関係しているようです。
正月(旧暦)は種まきの時期。草木の更生期として、各神社で稲穂の成長を願うお祭りも行われます。
また五月は田に水をはり苗を植えます。
そして九月は稲刈りの時期ということで、五穀豊穣を願うお祭りが多くなる時期。伊勢神宮でも新嘗祭が始まります。
このように、正月、五月、九月というのは、神様のご加護を頂いて農事の安全と豊作を願う、大切な節目の時期といえるのです。

今回、仕事のタイミングでしたが、1日に名古屋を訪れる機会がありましたので、久しぶりに熱田神宮を訪れてみよう!と思い立ちました。


熱田神宮は、三種の神器のひとつ、草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)がある場所。伊勢神宮についで格式の高い神社です。
先日執り行われた「即位礼正殿の儀」の一連の儀式で用いられるのは、形代(かたしろ)と呼ばれるレプリカですが、この草薙神剣の別名は、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)。
実は、この剣には、雨雲を呼び出すとの言い伝えがあるのです。
東京では、即位礼正殿の儀の直前まで雨。しかし、儀式が執り行われる直前、雨があがり空には低くきれいな虹が皇居を取り囲むようにかかったのです。天皇陛下のご先祖である天照大神は、太陽神ですから、この一連の自然現象はまさに神話を体現したかのような、ドラマティックなものでしたね。

そんな大切な神器の一つである草薙神剣が祀られている熱田神宮ですが、剣というのは、知恵の象徴です。
裁判、契約、争いごと、そういったものをならしてくれるパワーの源でもあります。
ですから、熱田神宮でのご利益は、仕事運・金運UP!
こちらのご祭神、熱田大神(あつたのおおかみ)とは天照大神(あまてらすおおみかみ)のことですが、五神様として祀られている弟である素戔嗚尊(すさのおのみこと)こそが、ヤマタノオロチを退治し、草薙神剣を手に入れたその人であるのです。

熱田神宮の空気というのは、スッとして、キリっと尖っている感じがします。


こちらでは、出来たら恋愛運などというよりも、ビジネス運アップを願い、向上心を持って訪れたい場所なので、スーツを着たビジネス系の方が多く、東京の神田明神と似た雰囲気があります。
この凛とした空気は、それ以上かもしれません。
本殿がまさしくその空気に包まれています。


ただ、今回残念なことが一つありました。
私がお祈りをしているまさにその時、巫女さんが出てきてお掃除を始めてしまいました。


どうにも気がそがれて、空気がよどんでしまったので、皆様も出来ればそのようなときには一旦外して、気持ちも新たにお参りをされたほうがよろしいでしょう。

 

木の幹に全部苔がむしているこのご神木は、弘法大使が手植えしたといわれる「大楠」です。


こちらなんと、樹齢1000年以上といわれていますが、中が空洞になっていて、蛇が住んでいます。
木の根元には毎日卵が供えられ、卵を食べに出てきた蛇をみることができたら、金運アップなのだとか。

今回蛇は見られませんでしたが、こちらがお供えをする場所でしょうか。また、この大楠の写真を待ち受けにすると運気アップともいわれているそうです。

剣同様、蛇も知恵の象徴とされていて、タロットカードにおいては隠者やワンドの9のカードにも描かれています。
皆様も、熱田神宮を訪れる際には、向上心を持って、行動する意志と決意を示すことを心がけてみましょう。
そうすることで、この凛とした空気の中、熱田神宮の鋭くも強いパワーを、存分に頂くことができるでしょう。