『先生、正しさって何でしょう!
何を基準にアドバイスすればいいのかわからなくなりました』
ステラの占い講座を受講され、占い師としてスタートされた生徒さんのクエッションです。
コロナで陽性反応が出た生徒さんの友人が、その旨経営者に報告したところ、
『人が足りないので休まれたら困る、誰にも言わないから出られるなら出て来い』
と言われたそうで、その件について相談に乗ったとのことでした。
そもそも経営者がアウトなのですが。
生徒さんは、そんなこと人に聞くまでもないだろうと思いつつも、
出勤してはいけない理由を、懇切丁寧に伝えたそうです。
ところがその友人は、経営者に押し切られ、結局出勤したということでした。
そして、生徒さんに悪いと思ったのか、言い訳満載のメッセージをよこしたとか。
生徒さんは『そうなんだ』とだけ返し、その友人とは距離を置くことにしたそうです。
周囲への配慮が無い行為は許せない、と。
これをきかっけに、生徒さんは、占い師としての心構えについて考えたようです。
今回のように、自分の「正しさ」を基準に答えを出してよいものか。
でもそれって、主観ではないのか?
だめなら、では何を基準にすればよいのだろう。
そもそも正義って何なんだろう?
真面目な占い師が、少なくとも一度は立ち止まる点だと思います。
友人へのアドバイスとちがって、占いでは、
星なりカードなりを通して得た情報をベースにアドバイスをするわけですが、
同じ情報でも、その解釈にはどうしても主観が入りますし、
それによって選ぶ言葉や口調などで、伝わり方も変わります。
そこで、ぶれないために、アドバイスの「絶対基準」が欲しい、と思ったのでしょう。
「正義」は「法」に裏うちされてあるものです。
「法」とは、多様な価値観の中で、社会生活に支障の無いよう、
一応これを正しいこととして採用しましょう、という約束事です。
約束事は、時代、文化、状況、所属する社会などによって変わりますので、
どこまで行っても相対的な基準と言えます。
絶対的な基準が欲しい生徒さんにとって、納得できる指標ではないでしょう。
ただ、そういった「法」による正義の中にも、
変わらない「核」のような部分があると思います。
謂わば「宇宙の法に裏うちされた正義」です。
またの名を「愛」ともいいますが。
ぶれないためには、いつ何時も「愛」をもってアドバイスをする、
それならわかりやすいのではないでしょうか。
感染拡大の危険性や従業員の心身を顧みず、陽性者を出勤させた経営者、
経営者に言いくるめられて出勤し、スプレッダーになってしまった「友人」、
どちらも愛の無い行為をした、と言えるでしょう。
それを生徒さんは、宇宙の法による正義から、ダメ出ししたわけです。
OKなのではないでしょうか。
プライベートでは、関係に疲れてしまって距離を置く、なんてこともありだと思いますが、
お仕事で人と関わる場合は、プロとしての責任があります。
愛のあるアドバイスをして、それをその方がどのように受け止めようと、
結果どのような決断や行動をしようがしまいが、
愛のある心で寄り添うことで、占い師も人として成長するのだろうと思います。
と、自らに言い聞かせつつ、今日もお仕事がんばってま~す。