オラは茨城県の奥常陸村つぅところから、東京に出てきて三年目、やっと大きな変化が起きたんだ。
東京の銀座にある、ゆきふり亭という洋食屋で働いてんだ。
今、川相荘つぅ木造二階建て、六畳一間の部屋に同じ村の時田スケ子と一緒だ。
スケ子は原節子みてぇに、細面で彫りが深くて活動写真の女優みてぇに綺麗な女子。
申し遅れて済まねぇ。
オラは長谷部ツネ子つぅ名前だ。
「なぁ、ツネ子、最近どうなの?」
「どうって?何が?」
「仕事とか男とかさ」
「んだねぇ……」
「んだねぇって、何かねぇの?」
「無ぇよ」
「嘘こけ! ツネ子が何か隠してるとき頬が赤くなんだから!」
「分かっか?」
「うん、分っかよ、ジャリん頃から一緒なんだからさ、正直に話しなよ」
「オラな、男が出来たんだ」
「んだかぁ、ツネ子は垢抜けてきたもんね」
「んだか?」
「んだ。ツネ子は整った顔してんだから、涙袋が大きくて二重でさ」
「んなこと話してくれなかったじゃねぇの!」
「気付いてなかったの? オラは気づいてると思った」
「んな訳ねぇっぺ」
「こっちさ出てきた時さ、丸顔で田舎臭さがあっだけど、段々と頬がホッソリして綺麗になったよ」
「だがぁ?」
「んだぁ、んでぇどんな男だ?」
「ゆきふり亭のお客さんで、大学生だ」
「学士様か! 結婚出来たら将来は安泰だぁ」
「鶴田浩二みてぇで、背が高くてさ、ところでスケ子はどうなの?」
「ええ男さ、中々見っけられねぇな」
「スケ子は選り好みしすぎでねぇの?」
スケ子は少し語気さ強めて、
「初めての男とはええ男としてぇの! 初陣は大事なんだから!」
丸の内で職業婦人さしていて、ええ男の一人や二人はいそうな気がすっけどなぁ。
着ていくオべべも洗練されていて、外見からは茨城の女には見えねぇ。
こんな感じでいつも、男のことや仕事のことをスケ子と駄弁る。
毎週土曜日の八時過ぎになると、彼はゆきふり亭にやってくる。
いつも頼むのが、スペシャルビーフシチューにビーフコロッケだ。
「スペシャルビーフシチューにビーフコロッケをお願いします」
「かしこまりました。スペシャルビーフシチューにビーフコロッケですね」
オーダーを声に出しながら、オーダー票に注文をボールペンで書き込む。
オラは心臓が飛び出しそうなくれぇで、それを隠すので精一杯だ。
今日は仕事が終わっだら、初めて新宿の連れ込み宿に連れってる約束したんだ。
初めての初陣をと考えるだけで、恥ずかしさが込み上げる。
逃げるようにして、その場を後にし、調理場にオーダーを伝えに行っだ。
「スペシャル ワンにビーコロ ワンです!」
「あいよ! スペシャル ワンにビーコロ ワン!」
調理場にいるシェフの声がいつもみてぇに、勢いよく聞こえる。
仕事が終わって、外さ出ると、彼、鍵谷淳之介さんが待ってのが見えます。
早速、傍に停めてある車に乗り込んで新宿に向かいました。
もうすぐ、オラの初陣だ。
鍵谷さんはオラの初陣の相手としては、釣り合ってるか分かんねぇけど。
初陣を迎える場所は富貴荘という古びた木造二階建ての連れ込み宿だ。
入り口で七十を過ぎているであろう老婆に部屋を案内してもらう。
廊下は狭めぇ。
人一人がやっと通れるくれぇだ。
左右に五部屋が並んでいる。
部屋と言っても襖で閉じらてるだけ。
男の猛る声、女の喘ぎ声が聞こえてくる。
部屋は六畳一間。
既に畳には布団が敷いてあって何時でもいげそうだ。
「ごゆっくり」
老婆はそう告げると行っでしまっだ。
「大丈夫?いい?」
鍵谷さんはオラの耳元で優しく囁きました。
「うん」
オラは頷きました。
無言でオラの外套を脱がせ、制服の釦さ一つづつ外してくれます。
オラの心臓の鼓動が速くなる。
白いシミーズさ露になると、鍵谷さんはジャケットと白いシャツを脱ぎ捨て、紺色のジーンズを下ろし
鼠色の猿股姿に。
上半身は大学野球で鍛えているからか、厚い胸板、割れた腹筋に精悍な男の魅力さ感じてしまう。
「僕の猿股脱がしてみてよ」
「ええの?」
両手で鍵谷さんの猿股の両端を掴んで下におろすと一物が見えます。
オラのお父ちゃんのより小さく、何だか出来損ないの茄子みてぇだ。
田舎さいる時はよく、お父ちゃん、弟、妹と風呂さ入ったもんだ。
その時のお父ちゃんの一物はぶっとがった!
オラのお父ちゃんのが特別で鍵谷さんのは普通なのかな。
んだけど、急に鍵谷さんの一物が大きくなったんですよ。
まるで、古い喩えだけでも、捧げ銃しているみてぇでピンっとしてきました。
出来損ないの茄子が立派に成長したみてぇで頼もしく感じます。
オラはバッグから突撃一番と書かれた小さい紙袋を取り出しました。
「それ、コンドーム?」
「コンドーム?」
「避妊具だよ」
「んだ、これを使って避妊さしねぇと」
「だったら、これを使うよ」
そういうと、鍵谷さんは長財布に仕舞ってあったコンドームつぅのを取り出して
自分の一物に嵌めました。
薄い桜色さして、突撃一番に比べると薄くて頼りない感じさします。
急に鍵谷さんはオラを布団に押し倒しました。
オラの陰所は既に濡れています。
鍵谷さんはオラの両足を上げて、裏膝に手を添えて、いきなり陰所に突いてきました。
痛ぇです。
だども、女の意地、負けてられねぇ。
初陣を見事に飾る!
その意気でいぐ! いぐ!と気持ちよさそうなフリさする。
お母ちゃんもお父ちゃんと家でやっている時、いぐ! いぐ!って喘いでいる声を聞こえないフリをして聞いていました。
気持さ、ええのでしょうか。
最近、スケ子がカストリ雑誌で読んだ話をしてたけど、
最初は痛くても、段々と気持さ良くなるって。
これは気持ち良くなるのを手に入れるための生みの苦しみかな。
そう思うことにしよう!
「いぐ! いぐ!」
痛さに耐えてこそ実を結ぶんだ!
オラの陰所から少し血が出ていました。
それに気付いた鍵谷さんは事を止め、
「大丈夫?」
「平気だ! こんなに気持ちがいいもんだとは思わなかった」
オラは強がって見せました。
「僕も初めてだけど、ツネ子が気持ちよさそうにしているから、良かったよ!」
そう言って、オラの唇に接吻をしてくれました。
「聞いたことねぇけど、オラのどこさ好きになったの?」
「君の飾らない性格、顔も好きだよ、大きい涙袋に二重瞼、綺麗だよ」
「嬉しい」
鍵谷さんの嵌めたコンドームの先端には練乳みてぇな液体さ溜まってました。
