全米オープンテニスで決勝に進出した錦織圭選手、惜しくも準優勝に終わりました。勢いがすさまじかっただけに、「優勝」を誰もが期待したはず。


 でも、自分としては彼の年齢、将来を考えれば、これでよかったのでは、とも思います。結果を観てから、ふと思い出した漫画が「ドラゴンボール」。

 この中で、孫悟空が武道の大会「天下一武道会」に出場するために亀仙人のもとで修業を積み、乗り込んでいきます。その時、亀仙人はある策に出ました。それが、自分が壁となって「自ら試練となる」ことでした。

 そして決勝戦で、二人は対峙し、文字どおりの死闘を繰り広げ、かろうじて亀仙人に軍配があがります。孫悟空も、悪びれずに負けを受け容れます。


 今は亡きアイルトン・セナもこんな言葉を遺しています。

 「レースをやってきて、勝ったことも負けたこともある。勝てばうれしいけれど、それではレースは味気ないものになる。だから、負けることも必要だし、それを受け容れる心の準備も必要と思う」


 試合後の錦織選手のコメントも実にさわやかでした。勝負を超えた何かを得たような感触を自分も貰ったような気がしました。


 今後の成長を祈り、錦織選手にがんばった!と言いたいです。